2024年12月22日( 日 )

「鉄人」衣笠祥雄氏死去 2215試合連続出場

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 プロ野球広島カープで活躍した衣笠祥雄氏が亡くなった。71歳だった。
 衣笠氏は1947年1月生まれ、京都府出身。平安高校(現・龍谷大平安)から広島カープに入団。
 「鉄人」と呼ばれたように丈夫な肉体が持ち味で、通算で受けた死球は161と史上3位。このため手首やろっ骨の骨折を抱えながらも、2,215試合連続出場という金字塔を打ち立てた。打者としては俊足強打で盗塁王を獲得したシーズンもあった(76年、31盗塁)。選手生活の晩年、84年には打率.329、本塁打31本、打点102を記録して広島のリーグ優勝、日本シリーズ制覇に大きく貢献している。
 87年にルー・ゲーリッグが保持していた連続試合出場記録2,130を抜き、世界一となった(現在はカル・リプケンの2,632試合が最多)。国民栄誉賞を受賞し、この年のシーズン終了をもって引退した。
 引退後は野球解説者として活躍。NetIB-Newsにも「元『鉄人』衣笠氏が斬る!」としてプロ野球に関する寄稿をいただいていた。文章から垣間見えた名選手ならではの鋭い観察眼は、試合はもちろんキャンプ視察も含めた広い視野で最新の情報を集め続けたことによるもの。70歳を過ぎても野球を心から愛し続けた衣笠氏の姿勢がうかがえる。

 1人の野球選手としてはもちろん、決して強豪ではなかった広島カープというチームを全国区に押し上げるという偉業を成し遂げた「赤ヘル打線」の一角として、衣笠氏はプロ野球ファンの記憶にいつまでもとどまり続ける。

 偉大な記録と熱い記憶に残る名野球人、衣笠祥雄氏のご冥福を心からお祈りいたします。

【深水 央】

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