「塚田農場」で優良誤認、ブロイラーを使用

　22日、消費者庁は「塚田農場」ブランドの居酒屋店舗を全国に展開する（株）エー・ピーカンパニー（本社：東京都港区、米山久代表取締役社長）に対し、景品表示法に違反する行為（優良誤認）があったとして再発防止策を講じ、優良誤認の事実があったことを周知するよう命じる措置命令を発した。
　措置命令によれば、同社の直営店舗とFC店舗で提供された「チキン南蛮」「月見つくね」「塩つくね」「椎茸つくね南蛮」について、地鶏ではなくブロイラーを使用していたにもかかわらず、メニューには地鶏を使用しているかのような表示をしていたとしている。

　エー・ピーカンパニーの担当者は「当該の料理に地鶏ではなくブロイラーを使用していたのは事実」としたうえで、「これはレシピを検討する際に、最もおいしい料理にするための食材としてブロイラーを選択したもの。材料費削減を狙ったものではまったくない。地鶏が最適であれば地鶏を使用していた」としている。メニューへの表記については、「塚田農場ブランドの10周年を契機に、お客さまに地鶏について、より深く知っていただこうと考え、流通経路などについて記載したもの」だという。担当者は「お客さまを偽る意図はまったくなかった」と繰り返した。

　エー・ピーカンパニーでは、該当する商品を注文した人に払い戻しなどの対応を行う。
　今回対象になった商品が提供されていた店舗は、直営の「宮崎県日南市塚田農場」「宮崎県日向市塚田農場」が86店舗、「鹿児島県霧島市塚田農場」が41店舗、FC店舗の「宮崎県日南市じとっこ組合」「宮崎県日向市じとっこ組合」「～宮崎日南幻の地鶏焼～じとっこ」が44店舗。直営店では2017年4月17日～8月22日まで、FC店舗では16年9月1日～17年9月3日まで提供されていた。
　レシートがあれば全額払い戻し、レシートがない場合は注文が1品であれば食事券700円、2品以上の場合は1,400円の食事券を提供する。払い戻しなどの問い合わせは、18年5月22日から11月30日までのあいだに、同社のお客様窓口（0120-155-197、平日・土日祝の午前10時～午後7時）まで。

【深水　央】