営業の品格 災害で下がった株価に「買いです」は妥当?
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「正直、品を疑います」―銀行からかかってきた電話に対し、福岡市内の会社社長はそう漏らす。
7月の西日本豪雨、今月の台風21号、さらには北海道地震など日本各地で自然災害による大きな被害が発生している。日経平均株価も3日の2万2,723円から大きく下落。5日には2万2,588円、6日には2万2,490円、7日には2万2,307円にまで落ち込んだ。(すべて終値)7日までに何社もの銀行から同じように「災害で株価が下がっています。今が買いどきです」という電話がかかってきたという。「検討しますとは言ったものの、正直言って気分がいいものではありませんでした」と、この会社社長は話す。安く買って高く売る、商売の基本であり株式投資で利益を得るためには重要なことだ。
しかし、残念ながらこの社長は、すすんで株式投資をするタイプではなかった。しかも、電話してきた銀行は取引銀行だ。「それは知らなかった」とはいえないだろう。銀行との取引が必要な業種のため、今後も銀行との取引は続けていくはずだが、電話してきた銀行と、その担当者への印象が大きく変わってしまったことだろう。付き合いの株式投資もゼロにはならずとも、取引額は減るかもしれない。【永上 隼人】
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