2024年11月23日( 土 )

『脊振の自然に魅せられて』「カワミドリ」シソ科 カワミドリ属

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 9月初め、車で脊振の林道を走り、金山の登山口へ向かっていると、日あたりが良い林道の法面に初めて見る背丈1mぐらいの明るい紫色の花が群生していました。

 車のトランクから大きめの三脚を取り出し、カメラをセットします。いつものように色形の良いものを選んでアングルを決めシャッターを押します。ファインダーをのぞくと特徴のある大きな虻が密を吸いにやって来ました。体の中心部に阪神タイガースを思わせる黒と黄色の大きな縞模様があり、ファインダーに、その縞模様が飛び込んで来ます。「でかい虻だな」と感じました。
 蜜を吸うのに一生懸命な虻ですが「どうぞ私を撮って」と言っているかのような時を狙って数枚シャッターを切りました。人間と同じく昆虫にも花の好みがあるようで、それぞれ好みの花の蜜を吸っています。
 後日、この花の写真を知人に送って見てもらったところ「カワミドリ」という名前だと知りました。

▲特徴のある大きな虻が密を吸いにきていました

 紫色はカメラの性質上、オートの露出では色を再現できません。0.3ぐらいアンダーにします。花の色にはそれぞれ色温度があるのです。
 白い花は少しオーバーあるいはアンダーに、紫色は少しアンダーに露出を補正します。この露出補正はフィルムカメラでもデジタルカメラでも同じです。 
 フィルムカメラは現像に出さないと仕上がりを確認できません。その点デジタルカメラはモニターで撮影状態を確認できるので便利です。
カメラによってはアンダー、ノーマル、オーバーの3段階の撮影設定がついていますので試してみてください。
 人間の目は朝夕の光景を含め、脳が自動的に色を補正しています、それほど人間の目は優秀なのです。

 数ある花のなかでも紫色の花はトリカブト、ヤブランやキキョウなどがあります。紫色は秋の花の特徴です。
 高貴なお坊さんの紫袈裟、弓道の小笠原流でも紫色を使うのは位の高い指導者に限られています。
(ちなみに私は趣味で30年ほど弓道を続けています。小笠原流ではありませんが…)

▲カワミドリの群生

2018年9月25日 記
脊振の自然を愛する会
代表 池田 友行

関連キーワード

関連記事