インドネシアは前兆:迫りくる巨大地震や火山噴火『リング・オブ・ファイア』の脅威(後編)
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NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」から、一部を抜粋して紹介する。今回は、2018年10月19日付の記事を紹介する。
先にも述べたように、地震や火山噴火が近年、太平洋沿岸諸国で頻発しているが、その集中度は9割に達する。「リング・オブ・ファイア」と呼ばれ、南北アメリカ大陸からアジア・オセアニアに至る太平洋側一帯では火山の噴火が止まらない。
白根山の噴火と時を同じくするように、フィリピン最大のメイオン山(ルソン島)も噴火。噴煙は700m上空まで達し、溶岩が流れ出し、付近の住民5万6,000人が避難を余儀なくされている。1,200人が生き埋めになった1814年以来の大爆発という。とはいえ、メイオン山は過去500年の間に50回以上の噴火を繰り返しており、住民も避難勧告には慣れっこになっているようだ。
日本では報道されていないが、2018年に入り、パプアニューギニアのカドバル島でも17世紀以来という大噴火が起き、1,500人が避難中だ。そのため、オーストラリア政府や国際赤十字が緊急援助に追われている。
そして、1月23日には北米アラスカ沖でマグニチュード7.9の巨大地震が発生した。こちらは1964年のマグニチュード9.2を記録した時以来の大地震。そうこうしていると、何とアメリカのイエローストーン国立公園内でも巨大噴火の予兆が出始めたというではないか。NASAによれば、「イエローストーンの火山噴火は小惑星の地球衝突より確実で、より大きな被害が想定される」。日本に近いロシアのカムチャッカ半島でもクルチェブスコイ山が2016年以降、噴火を繰り返している。
科学技術が進歩し、東京工業大学と京都大学では人工知能(AI)を駆使した火山噴火を予測する研究を進めているが、自然界の動きを正確に見極めるにはまだまだ時間がかかりそうだ。残念ながら、自然界の怒りのような地殻変動を沈静化させる手立ては人知では計り知ることのできないものかもしれない。とはいえ、歴史から学ばなければ未来はない。地震や火山の噴火は必ず繰り返し起きているわけで、その対策を怠るわけにはいかない。
その点、アメリカのコロラド大学とモンタナ大学の地震専門家チームは2017年10月に衝撃的な研究報告を公表した。彼らは過去30年の世界の地震のデータを分析し、地震の発生と地球の自転との関連性を明らかにしたのである。それによれば、地球の自転速度が緩やかになると、赤道一帯での収縮が起き、その影響で地下のプレートが圧縮され、巨大な地震を誘発するとのこと。
※続きは10月19日のメルマガ版「インドネシアは前兆:迫りくる巨大地震や火山噴火“リング・オブ・ファイア”の脅威(後編)」で。
著者:浜田和幸
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