イチゴは本来、春の果物ですが、今や季節を問わずスーパーやデパ地下の果物コーナーなどで買えるようになりました。
晩秋から冬へと季節が移りゆく中、脊振の里山や山で赤い実をつけた蔓性のイチゴを見ることができます。冬に実をつけるフユイチゴです。蔓性の常緑植物で、葉には細かい鋸歯があります。
夏の終わり頃から白い花をつけ、晩秋から1月にかけて群生した蔓に小さな赤い実を付けます。
食べると少し酸味がありますが、山道でこの赤い実を目にすると自然に足が止まります。手を伸ばし5粒ほどのフユイチゴを口にすると甘酸っぱさが口のなかに広がります。山を歩く者にとっては何よりのご馳走タイムであり休憩タイムでもあります。
私の写真集『脊振讃歌』のなかに雪化粧をしたフユイチゴの写真があります。
名前に似合う光景をフィルムに納めました。
現在、デジタルカメラで春夏秋冬の脊振の光景を撮り集めていて、もう一度、雪化粧のフユイチゴをカメラに納めたいと思っています。
フユイチゴの仲間に葉の丸いマルバノフユがあります。フユイチゴほど数は多くありませんが、丸く可愛い緑色をしたマルバノフユイチゴの葉を山道で見かけます。
フユイチゴをジャムにする農家の方もおられるようで、山の密かな楽しみだそうです。
神様は食べ物の少ない冬に鳥や動物の為に素敵なプレゼントをしてくれています。
フユイチゴを目にすると脊振の山にも冬の訪れが近づいてきたと感じます。

2018年11月19日
脊振の自然を愛する会
代表 池田 友行
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