2024年11月22日( 金 )

九電グループ、不動産事業の強化を本格化~プロジェクト第1号が始動

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 九電グループが10月に公表していた不動産事業強化に向けたプロジェクトが、いよいよ本格的に動き出す。プロジェクト第1号案件として、福岡市中央区大名での「オール電化賃貸マンション」の建設が12日、発表された。

建物イメージ
位置図

 九州電力(株)(以下、九電)は10月末に、グループ会社と一体となって不動産事業を強化していくと発表。九電が旗振り役となり、グループ内で住宅事業を担う九電不動産(株)やオフィス事業を担う(株)電気ビル、ビルメンテナンス事業を担う九州メンテナンス(株)とともに、住宅事業やオフィス事業などの既存事業の強化のほか、商業施設やホテル開発などの新たな事業領域への進出、九州エリア外での事業展開、さらには他社とのアライアンスを積極的に実施していく方針を示していた。

SOHO機能を備えた住居室イメージ

 今回発表された「オール電化賃貸マンション」は、プロジェクトの第1号案件という位置づけ。福岡市の中心部である中央区大名の九電所有の土地に、九電不動産が総事業費約20億円を投じて地上12階建の賃貸マンションを建設する。1・2階部分には商業施設が入るほか、3~12階部分に全89戸の住居を整備。全戸にオリジナル音声AIを活用した九電のIoTサービス「QUUN(キューン)」と、インターネットサービス「BBIQ」が完備されるほか、EV(電気自動車)や電動アシスト自転車のシェアリングサービスなどが提供される。また、SOHO(Small Office/Home Office)機能を備えた住居も33戸を用意。間取りは1Kと1LDKの2タイプを予定しており、起業家や若者などの単身者のビジネスパーソンの入居を想定している。着工は12月26日を予定しており、竣工は2020年4月の予定。

 九電・報道グループの担当者は、同物件について「安心で便利な生活を提供できる、お客さまのニーズにお応えできるような物件にしていきたいと考えています」とコメントした。

IoTサービスQUUN

 また九電では、まだ白紙の状況ではあるものの、ホテル事業への参入も検討しているという。「今後の展開についてはまだ決まっておりませんが、不動産事業強化のプロジェクトでは、九州外も含めてさまざまなニーズを探っていきます」(九電・報道グループ担当者)というように、第1号案件である「オール電化賃貸マンション」を皮切りに、今後、グループの不動産事業強化が進んでいくことが予想される。

【坂田 憲治】

▼関連リンク
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