【北九州市長選】4選決めた北橋氏「若者が魅力感じる経済・産業づくり」へ
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新時代のまちづくり総仕上げへ
27日投開票の北九州市長選は、無所属の現職で自民、公明、国民民主系の市議会3会派、経済界、連合などが支援した北橋健治氏(65)が19万6,684票を得て、いずれも無所属で新人の、共産党福岡県委員会常任委員・永田浩一氏(53)=共産推薦=と、水産加工会社社長・秋武政道氏(58)を破り、4期目の再選を決めた。北九州市選挙管理委員会によると、投票率は過去最低となる33.48%(前回35.88%)。
北橋氏が選挙公約のなかで強く訴えたのは、国やOECDにモデル事業として選定されたSDGs(持続可能な開発目標)の推進と、2020年に年間を通して日中韓の文化交流を担う「東アジア文化都市」事業の成功。当選確実後の記者団の取材では、マスコミの分析や市民の反応をふまえ、「若い人が魅力を感じる経済・産業づくりが文化振興、SDGsの推進につながる」とし、「若い人に寄り添うような政策の訴え方に変えた」と語った。選挙スローガンに掲げた「日本で一番 住みよい街に。」の実現へ向けて4期目に臨む。
今回の選挙戦では、多選を批判する声もあがった。2007年の初当選時、マニフェストに多選自粛条例の制定を掲げ、議会答弁で4選以上は出ないとしていた北橋氏は、「選挙において審判を仰いだ」とコメント。多選についても、議会やマスコミの監視が働くなかでは、長期政権による暴走は起きにくいといった見解を述べた。また、選挙中、次の任期が最後と思わせる「ラストミッション(最後の氏名)」といった発言を繰り返したが、今後の進退に関する記者からの質問には、各方面への影響を理由に「不言実行」と明言を避けた。
自治体ワーストクラスの人口減少による経済縮小は、地場デパートの閉鎖など目に見えるかたちで現れ始める。一方で、昨年10月に「日本新三大夜景都市」に認定されたほか、移住者の積極的な受入や医療・介護の充実が評価され、宝島社の「シニア世代が住みたい田舎部門」で2年連続の1位に選ばれるなど、明るい話題にも事欠かない。技術革新も含めて社会の様相が激変するなか、まちづくりのビジョンをどう描いていくのか、4年間の延長戦に突入した北橋市政の“総仕上げ”が注目される。
【山下 康太】
北九州市長選挙 開票結果(2019年1月27日執行)
北橋 健治 氏 無・現 19万6,684票 当選
永田 浩一 氏 無・新 3万8,555票
秋武 政道 氏 無・新 2万7,223票関連記事
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