【検証】中洲のクラブ経営者、脱税容疑で逮捕~なぜ脱税行為は起こったのか(前)
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2月14日はバレンタインデー。世界各地でカップルの愛の誓いの日とされるこの日の夜、中洲に衝撃が走った。クラブ経営者たちによる、およそ3億8,700万円にものぼる脱税容疑。容疑者の1人は、オネエ系タレント・振付師であるK・Bの弟―現在も捜査中となっている脱税事件を検証した。
事件の経緯福岡地検特別刑事部は2月14日、所得税法違反(脱税)の疑いで、飲食店経営者椛島(かばしま)譲治(48)、竹田一郎(48)、井上貴博(41)、植村勲(39)、中島純一(37)の5名を逮捕した。
椛島容疑者と竹田容疑者は、2012年11月から15年6月までの間、植村容疑者が代表取締役を務める会社のクラブ従業員に対し、給与を支払った際に源泉徴収した3億4,638万9,108円のうち、3億3,961万6,907円を税務署に納付しなかった。さらには、同時期に中島容疑者が代表取締役および取締役を務める会社においても、給与を支払った際に源泉徴収した4,757万6,800円のうち、4,665万6,964円を税務署に納付しなかった疑いがもたれている。
福岡地検担当者によると、「所得税法上、当月に源泉徴収した所得税は、徴収した月の翌10日までに納付しなければなりません。しかし、被疑者らは長期にわたって納付しなかった疑いがもたれたため、逮捕に至りました」と話している。中洲のクラブ関係者は今回の事件の第一報を受け、「3年くらい前から(脱税行為を)行っていたとも聞いている。容疑を否認し続けた結果、逮捕に至ったのでは」とコメントした。2月14日の逮捕以降、現在に至るまで、福岡地検による捜査が続けられている。
容疑者の顔触れ
HPでは、5人がかかわっていたとされるクラブとその運営会社のほか、5つのクラブと8つの飲食店舗が確認できる。福岡地検はこのうち、今回の事件の発端となったクラブを運営する会社を、G(株)と(株)C、両社の実質的経営者を、椛島容疑者、竹田容疑者と見ている。
椛島容疑者は、「オネエ系タレント・振付師であるK・Bの弟」として、メディアで取り上げられたこともある有名人。かつては(株)A(現在は閉鎖)の代表取締役を務めており、その際、竹田容疑者が取締役として登記されていた。16年5月には(株)Jを設立し代表取締役に就任しているが、わずか4カ月余りで退任している。
竹田容疑者は(株)Cの現・代表取締役((株)Cは会員制「S」の運営会社とされる)で実質ナンバー2と見られる。かつてお笑いコンビのツッコミ担当を務め、現在ピン芸人として活動しているYのブログでは、椛島容疑者の「幼馴染で同級生」と紹介されており、ブログには椛島容疑者、竹田容疑者、Yが3人で並んで映っている姿も確認できる。
植村容疑者は、(株)Gの代表取締役で、CLUB「C」、CLUB「B」を運営。中でもCLUB「C」は、毒舌お笑い芸人Aによるドキュメンタリー番組内でも紹介されたこともある有名店だ。
中島容疑者は(株)Cの元・代表者。井上容疑者は両社の経理責任者として、今回の脱税行為にかかわっていたとみられる。
(つづく)
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