2024年12月26日( 木 )

高麗人参の機能性を臨床試験で解明、学習・記憶で確かなエビデンスを構築(中)

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オンガネジャパン(株)

国内では稀少なヒト臨床試験実施

 さまざまな販売チャネルに高麗人参の有用性を広げていくにあたり、岡本代表は「韓国では高麗人参の認知度は説明しなくても、その有用性は伝統的に認知されている。その一方で日本も漢方的な視点から、なんとなく体に良いことは想起できるが、具体的にどういう作用が期待できるかという点では知られていない。

 その背景の1つとして、「国内の有効性に関わるデータが少ないことが挙げられる」といい、消費者に高麗人参へたしかな機能性と安全性をもつ商品としての根拠データを基に啓発していく必要性を感じたとし、機能性や安全性の臨床試験データの蓄積に取り組んでいる。

 同社は16年から国内の大学・研究機関と共同で臨床試験を開始。これまで中高年、若年層を対象に実施している。最近の研究では、高麗紅参茶を摂取した際の学習能力向上に与える影響を検証する目的で、精度の高い二重盲検ランダム化並行群間比較試験(RCT)で行った。

 試験方法は、健常な小児男女40名を対象に、高麗紅参茶を摂取する20名は試験物群、プラセボ品を摂取する20名はプラセボ群として、摂取前、摂取4週間後に「ベントン視覚記銘検査」「内田クレペリン検査(計算課題)」「TK式田中AB式知能検査」の3種類の検査方法を用いて評価した。

 各検査についての方法について、「ベントン視覚記銘検査」は、高次脳機能障がいの神経心理学的スクリーニングで、視覚認知・視覚記銘・視覚構成能力を評価する検査。被験者に数種類の無意味図形が描かれたカードを10秒見せて覚えてもらい、その後カードを伏せて、白い紙に図形の形・位置・大きさなどをできるだけ正確に描くよう指示した。カードは10枚あり、ほぼ誤りなく描かれた場合に1点を付与。10点満点で成績をつけた。

【図1】ベントン視覚記銘検査における摂取前・摂取後の平均点数
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 「内田クレペリン検査(計算課題)」は、性格や職業の適性検査で用いられる検査で、知能との相関も高く、受検者が与えられた作業をどれだけ早く処理できるか、またどれだけ効率良く作業がこなせるかといったことを測ることができる。課題や設問に答えるという検査ではないため、受検者が意図的に結果を操作しにくく、測定結果の精度の高さが特長。検査内容は簡単な1ケタの足し算を10分間行い、その正答数を摂取前・摂取後で比較した。

【図2】内田クレペリン検査用紙を使用した計算課題における摂取前・摂取後の平均正答数
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 「TK式田中AB式知能検査」については、言語式(A式)と非言語式(B式)を併用し、総合的に知能が測定できる知能検査。検査方法は、6つの問題領域(算数的推理・数字一文字照合置換・言語的関係理解・空間構成推理・回転図形弁別・数学的能力)に分け、やさしい問題から難しい問題まで、幅広い問題で構成されている。また問題の配列が螺旋式となっているため、測定誤差が少ない検査で、25分間行った。

【図3】TK式田中AB式知能検査における摂取前・摂取後の平均知能偏差値
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(つづく)

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