2024年12月24日( 火 )

激変する情報通信業界でチャレンジを続ける 九電グループを代表するイノベーション企業(4)

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(株)QTnet 代表取締役社長 岩崎 和人 氏

<プロフィール>
岩崎 和人(いわさき・かずと)

 九州大学大学院工学研究科情報工学専攻課程修了後、81年4月に九州電力(株)に入社。90~94年に現QTNetへ出向するなど情報通信部門を歩み、2010年6月に電子通信部長、11年7月に情報通信本部部長、14年6月に執行役員情報通信本部長を経て、16年6月に(株)QTnetの代表取締役社長に就任した。

グループ経営方針を体現し、情報通信の可能性を追求

 ――いろいろとお話をお聞きしていると、これまでの20年間のご苦労があって、いよいよ先行投資で新規事業へのチャレンジができるところにまで、経営の内容が到達されたということのように思います。

 岩崎 まだ完全に完了形ではありませんが、たしかにここ数年は、そういうチャレンジを行えるだけの基盤ができてきたように思います。ただ、20年間の苦労とおっしゃいましたが、実際はもっと長かったかもしれません(笑)。新たなチャレンジに対しての議論は昔から行っていましたが、実際にタッチできるようになったのはここ数年ですね。たとえば、先ほどのコアラやNAL、そしてゼネリックソリューションなどへの投資により、将来へのチャンスをいろいろなかたちで実現していこうとチャレンジしているのが、現在のフェーズになります。

 ――親会社である九州電力(株)でも、いろいろなジャンルに挑戦されていますが、“第2のQTnet”はそう簡単には生まれないでしょうね。

 岩崎 九州電力が、グループの経営方針として「スピード」「チャレンジ」「イノベーション」と掲げていますが、その3つはある意味で我々の会社そのものともいえます。これまでお話ししてきたように、スピードは当然いりますし、チャレンジしないことには、新たな競争には勝てません。そして、IT=イノベーションです。まさに、グループ経営方針でいっていただいていることを、ズバリ体現している会社がQTnetだと思っています。ありがたいことに、九州電力にはいつも「QTnetには期待している」と評価をいただいていますし、九電グループのなかで、たしかな存在感を発揮していきたいと思っています。

 なお、そうしたグループ戦略の一環として現在、グループのなかでデータセンター事業を手がけている(株)キューデンインフォコム(福岡市中央区)との合併に向けた準備を進めているところです。これは、通信回線サービスとデータセンター事業のトータルソリューションの提供による競争力強化を目的としたもので、グループとしての戦略的な体制強化を目指しているものです。

 弊社としてはこれからも、通信インフラ事業者としての役割を全うしつつも、企業理念「一客専心」「進取果敢」「共創協働」の下、情報通信がもつ可能性を追求しながら、より一層お客さまに愛される企業を目指していきます。

(了)
【文・構成:坂田 憲治】

<COMPANY INFORMATION>
代 表:岩崎 和人
所在地:福岡市中央区天神1-12-20
設 立:1987年7月
資本金:220億2,000万円
売上高:(19/3)約575億円

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