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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は次の衆院総選挙に向けての基本戦略について言及した9月1日付の記事を紹介する。
9月を迎えた。今年もすでに3分の2を終了した。
時の過ぎ去るのは早い。7月21日に参院選が実施された。安倍内閣が消費税増税を延期して衆参ダブル選に突き進む可能性があったが、安倍首相が惨敗を警戒して参院選単独実施になったと見られる。
投票率は5割を割り込んで、自公の狙い通りの選挙になったが、安倍自公は勝利できなかった。自民党は公示時点から議席を9も減らし、参院単独過半数を失った。
維新等を含めた改憲勢力は160にとどまり、参院3分の2を割り込んだ。1人区結果は自公が22勝10敗となったが、多くの激戦州で野党陣営が勝利を収めた。
この参院選後に実施された8月25日の埼玉県知事選でも優勢が伝えられた自公候補が敗北した。自公が総力戦を展開した、投票率が3割そこそこの知事選で安倍自公が敗北した。
近年の国政選挙では投票率が5割程度にとどまり、選挙に参加する主権者の約半分が自公候補に投票し、自公が圧倒的多数議席を確保する状況が続いてきた。
主権者全体の25%が自公に投票し、この自公が議席全体の3分の2近くを占有する状況が続いてきた。非自公陣営が複数候補を擁立すると票が分散して自公候補が勝利する図式が観察されてきたのだ。
選挙の際に確実に投票所に足を運び、自公候補に投票する25%の人々に日本政治が支配される状況が続いてきた。この現実のどこにどのような問題があるのか。
これを考察した拙著
『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)
を上梓した。大事なことは、現実を考察して、未来を切り拓くことである。日本政治を「戦争と弱肉強食」の方向から「平和と共生」の方向に転換させるために、2015年6月に「オールジャパン平和と共生」とい名の市民連帯運動を立ち上げた。地道な活動ではあるが、一定の成果を上げてきていると自負する。
この運動を鳩山友紀夫元首相、原中勝征元日本医師会会長が最高顧問としてバックアップしてくださってきた。多数の顧問の方々も支援下さり、多くの主権者が参画されてきた。
2009年に誕生した鳩山内閣はまさに「平和と共生」の方向を目指す内閣であった。しかし、その鳩山内閣が日本の既得権勢力の妨害活動によって破壊された。
2012年12月からは日本を戦前に回帰させようとする第2次安倍内閣が発足して日本改悪を激しく推進している。この安倍政治を退場させ、「平和と共生」の政治を再確立しなければならない。そのための運動を展開している。
鳩山元首相は東アジア共同体研究所を創設され、東アジアの平和と繁栄を構築するための活動を精力的に展開されている。
韓国や中国に対してまったく意味のない敵意や攻撃を行う安倍政治のありかたに根本的な疑問を呈している。
※続きは9月1日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「すべての人が笑顔で生きてゆける為の政策連合」で。
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