2024年12月25日( 水 )

【業界ウォッチ】渋谷スクランブルスクエア

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渋谷スクランブルスクエア
渋谷スクランブルスクエア

 東急が中心となってJR東日本、東京メトロも参画する高さ約230m地上47階地下2階の大規模複合施設「渋谷スクランブルスクエア(東棟)」が11月1日に開業した。

 17階~45階は、渋谷最大級の総賃貸面積約7万3,000m2のオフィス。15階にある産業交流施設「渋谷キューズ」は、東大、東工大などと連携し、スタートアップ企業の支援なども行い、イベントも開催する。

 屋上には展望空間「スカイ ステージ」、46階に展望回廊「スカイギャラリー」を設け、内外からの観光客を誘致する。

 商業施設は地下2階~14階、物販126店、食物販57店、飲食28店、サービス2店の合計213店が出店している。施設面積は約3万2,000m2

 「渋谷に愛着や接点がある、時代の最旬を楽しむシブヤな人々」をターゲットに、インバウンドを含む来街者、オフィスワーカー、周辺住民に向けた商品・サービスを提供。「世界最旬」をキーワードに、日本初上陸7店、新業態39店、都内初4店、渋谷エリア初49店、商業施設初4店と半数以上が初物で目新しさをアピールする。

 3階、7階、12階にはイベントスペースを備え、さまざまなトレンドや情報を発信し、体験型イベントも実施、1階、2階、4階にポップアップスペースを設けて、旬のショップを紹介している。

 充実させた食物販は地下2階~1階の3フロア。

 惣菜・スイーツの東急百貨店の「東急フードショーエッジ」、高級スーパーマーケット紀ノ国屋の「グルマン マーケット キノクニヤ」、JR東日本リテールネットの駅ナカ商業施設でスイーツの「エキュートエディション」という3つの新業態が出店している。

 東急百貨店は新たなコンセプトで編集した売り場である6階コスメゾーン「プラスクビューティ」、5階にファッションゾーン「プラスクグッズ」を出店、4階にもプロデュースしたポップアップストア「シブヤ224」を設けている。

 プラスクグッズはパーク、ストリート、アベニューの3つのゾーンにわかれ、日本初ショップ、渋谷初4ショップを始め17ショップ、靴、バッグ、アクセサリー、時計、サングラスなどを展開している。

 プラスクビューティは45の内外の有名ブランドやトレンドアイテムを集積、デパコスメをはるかに上回る規模で展開している。

 東急ハンズも10階の1フロアをほぼ使い出店、渋谷に旗艦店があることから取り寄せなどで連携しつつ、商品構成はパーソナルギフトを強化するなど差異化を図っている。

 3階は、インバウンド需要の取り込みも意識し「ジバンシィ」「サンローラン」「ブルガリ」「ケンゾー」といったラグジュアリーブランドを11集積し、館の顔として機能する。

 4階、7階、8階、9階のファッションゾーンでは、新業態、渋谷エリア初、旗艦店も多数投入し、目新しさをアピール、「ユナイテッドアローズ」「ジャーナルスタンダード」といった有力セレクトショップも展開している。

 11階では、ツタヤはコワーキングスペースとカフェラウンジを併設した新業態、中川政七商店は旗艦店で出店している。

 12階と13階はレストランゾーン、18店中、日本初1店、新業態5店、商業施設初2店、都内初1店、渋谷エリア初6店と初づくしの店が大半を占める。

 14階にはNHKの展示・映像ギャラリー「NHKプラスクロスシブヤ」、17階にコンビニの「ローソンプラストークス」を誘致した。

 こうしてラグジュラリーブランドからファッション、雑貨、コスメ、フード、飲食、スーパーまで多岐にわたるコンテンツを集積、幅広い客層に対応しながら、さまざまな需要を取り込み、初年度400億円の売上を目指す。

【西川 立一】

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