ヤフーと合弁解消したOYO LIFE 日本撤退の可能性も
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賃貸住宅事業「OYO LIFE(オヨライフ)」を運営するOYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN (株)(以下、OYO LIFE)は、OYO Hospitality Limited(英国)が66.1%、ヤフー(株)(現・Zホールディングス(株)、以下ヤフー)が33.9%を出資していた。
(※OYO LIFEは18年7月31日に資本金1万円で設立登記され、同年10月30日までに41億6,562万5,000円へ増資されていた)
ヤフーCEOの川邊健太郎氏はサービス開始当時、「OYO LIFEが不動産オーナーや、ユーザーの賃貸領域での課題を解決することを期待しています」と述べていた。ところが、状況は大きく変わってしまったようだ。
今年11月1日までにヤフー関連の役員全員が退任。さらに、ヤフーはOYO LIFEへの出資を引き揚げていたことがわかった。譲渡金額は不明ながら、株式はOYOグループが引き受け、現在はOYOグループが全株式を所有する状況となっている。合弁の解消については、「それぞれの中長期的なゴールやアスピレーションを考えての決定」(OYO LIFE)と答えた。ソフトバンク・ビジョン・ファンドは依然としてOYOグループの株主であり、10月には追加出資の報道が出たばかり。
OYO LIFEのサービス開始当時は、世間から大きな注目を集め、目標としていた室数の確保にも成功。事前予約も1万人以上から応募があるなど、滑り出しは順調かに見えていた。しかしSNS上では、物件オーナーやユーザーからOYO LIFEへの不満が数多く書き込まれ、OYO LIFEは部屋の確保や稼働率に悩まされていたようだ。
現役社員は次のように語る。「10月末の稼働率が30%だったことで、借上げを全面停止した。11月に70%稼働を目指すという目標があったが、現在の稼働率は40%。3月までに90%稼働、黒字化を目指しているが、ヤフーが退いてから、とにかくコスト管理が厳しくなった。今は採用も全部ストップして、残業もできない。広告費もかけられない」
さらに、CEOを務める勝瀬博則氏はすでに「出社していない」という。これらについて、OYO LIFEへ問い合わせたところ、「勝瀬がCEO職を退任した事実はございません。一部報道で、そのような記事が出たことは認識しておりますが、当社として公表した事実もございません」との回答を得た。なお、勝瀬氏はCEOではあるものの、取締役ではなかった。現状の稼働率や目標としている稼働率などについては、「非公開情報」として回答を得ることはできなかった。
「結果を出せなければ、インドの判断で日本撤退ということになる可能性も高いと思っていて、転職や独立する人も多い」(現役社員)と、社内ではすでに日本撤退の可能性が囁かれ始めたようだ。
【永上 隼人】
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