野党は消費税・原発・最低賃金公約を明確にせよ
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は日本社会を「誰もが笑顔で生きてゆける社会」に変えなければならないと訴えた12月23日付の記事を紹介する。
第2次安倍内閣が発足してから7年の時間が経過したが、現状を放置するわけにはいかない。2020年に衆院総選挙が実施される可能性は高い。安倍政治を終焉させて日本政治を刷新することが必要だ。年末に向けて恒例の野党離合集散が観察される可能性があるが、主権者は基本を踏まえた対応を示す必要がある。
その基本とは何か。それは政策を基軸にすることだ。政策を基軸に安倍自公への対抗軸を構築する。旧民主党、旧民進党への回帰が観察されているが、この動きには政策基軸という軸が見えない。それぞれの組織に所属する議員、議員候補者が、自分の身分の安泰を追求しているだけであるようにしか見えない。
何が原因で民進党が立憲民主と国民民主に分離、分裂したのか。政策路線の相違を理由に旧民進党が分離・分裂したのなら極めて健全だ。主権者は民進党の立憲と国民への分裂を、政策路線の相違に基づく分離・分裂であると理解した。これこそ、旧民主党、旧民進党が抱えていた宿痾(しゅくあ)だった。水と油の同居状態が解消することが真の野党勢力結集に必要不可欠だった。旧民主党、旧民進党には革新勢力と守旧勢力が同居していた。
鳩山内閣は旧民主党に潜んでいた守旧勢力=隠れ自公勢力によって破壊された。菅直人内閣と野田佳彦内閣は旧民主党内の隠れ与党勢力が創設した自公とその背後に控える日本の支配勢力の傀儡政権だった。
その水と油の同居体であった旧民進党が分離・分割したことは日本政治刷新に向けての重要な第一歩になった。革新勢力としての立憲民主党が他の革新勢力を糾合して本当の意味の野党連合を構築することが期待された。ところが、この立憲民主党が主権者の期待にまったく応えていない。あろうことか、袂を分かった国民民主党と合流することを検討している。これでは立憲と国民への分離・分裂の説明がつかない。
その合流に際して、
消費税の廃止あるいは5%への減税
原発稼働即時ゼロの二点についても政策公約を明確にできない。
日本の支配者である米国巨大資本は、日本の二大政治勢力体制を自公と第二自公の体制にしたいと考えている。立憲と国民の再合流はこの日本支配者の意向に沿う動きと捉えられる。基本政策路線に大差のない二つの政治勢力が併存し、その間で仮に政権交代が実現しても、基本政策路線の転換を期待することはできない。
これは安倍政治刷新を求める主権者の意向に沿うものでない。したがって、安倍自公に対峙する政治勢力の結集に際しては、必ず、基本政策路線の公約をベースにする必要がある。
「政策基軸」こそすべての基本に置かれるべきだ。その基本政策として掲げるべきものは、
1.平和主義
2.原発稼働ゼロ
3.共生主義である。
共生主義を体現する経済政策の基本公約は
1.消費税廃止へ
2.最低賃金全国一律1,500円政府補償制度確立である。
※続きは12月23日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「数合わせ野党合流では支持を得られない」で。
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