2024年12月23日( 月 )

大切な市長選に与野党馴れ合いは「NO」

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 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、京都市長選では自公と手を組む立憲、国民、社民に対して「NO」を突き付ける必要があると訴えた1月30日付の記事を紹介する。


 京都市長選が2月2日に投票日を迎える。現職の門川大作候補は自公に加えて立憲、国民、社民の推薦を受けている。圧勝の心つもりなのだろうが、陣営が地元紙に「大切な京都にと見出しをつけた全面広告を掲載した。

 対立候補の福山和人氏は共産党、れいわ新選組の推薦を受けているが無所属候補である。門川陣営のあせりを示す新聞広告である。

 最大の問題は国政で対立している自公と立憲、国民、社民が相乗りしていることだ。与野党馴れ合いでなければ、このような相乗りはできない。

 国政では安倍内閣打倒としながら、地方自治体では与野党相乗りで「共産党の市長は『NO』」と全面広告を打つ。要するに、立憲も国民も社民もテーブルの下で自公と手を握っているということだ。

 立憲の福山哲郎参院議員、国民の前原誠司衆院議員は京都選出の国会議員だ。京都では共産党が強い支持基盤を有している。その共産党と選挙を戦うから自公と手を組む。

 要するに、自分の選挙の都合しか考えていないということでもある。政党の訴えは主権者に対する訴えである。

安倍政治を許さない!
安倍政治を打倒する!

 主権者に対して立憲や国民は、こう訴えているのではないのか。その訴えが真摯なものであるなら、政令市の市長選で自公と手を組むという選択肢はないだろう。ご都合主義が鮮明だ。

 国会で対立を装う自公幹部と笑顔で手を組んでいる姿を見れば、立憲や国民が真摯に安倍政治を打倒するとの気概を持っていると受け止めることはできない。主権者に対して二枚舌を使うことは主権者に対する背信行為である。

 このような野党に日本政治の刷新を委ねることもできないと多くの主権者が判断するだろう。その判断を選挙の投票に託すべきだ。

 選挙に行かなければ、選挙に行く者の意向だけで政治が決められてしまう。自公支持者は自分たちの利権を維持し、拡大するために選挙に足を運ぶ。いまの自分の金のことしか考えない。こんな政治を放置して良いのかという問題だ。

 立憲、国民、社民は福山和人候補を支援するべきだろう。国政で安倍政治打倒を訴え、国政で共産党とも共闘しようとしているときに、なぜ、共産党推薦候補を支援して、反自公の結集を実行しないのか。説明がつかない。京都市の主権者は、この点を十分に考える必要がある。

 この問題が今後の国政を考える際に最重要のポイントになる。自公政治を否定して、安倍政治打倒を掲げるなら、自公と手を組むという選択はあり得ない。ところが、その選択をしているのが立憲、国民の実情だ。このような政党に日本政治刷新を委ねることはできない。

※続きは1月30日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「日本の二大政治勢力体制と京都市長選」で。


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