マスクの除菌消臭剤「ミルコート」

　新型コロナウイルスの感染拡大にともなう需要の急増で、アルコール消毒液の入手が困難になっている。平時とは比べものにならないほどの需要爆発により、ドラッグストアなどの店舗では、どこも品切れ状態となるなか、厚生労働省は4月13日、高濃度エタノール製品を手指消毒用エタノールの代替品とすることを臨時的・特例的に認めたうえで、高濃度エタノール製造各社に増産を要請した。つまり、「アルコール濃度が高い酒を消毒液の代わりとして認める」という緊急事態における特例措置である。

　アルコール消毒液の増産が困難なのには事情がある。日本国内では不正使用防止を目的としたアルコール事業法により、アルコールの製造、輸入、販売、使用については許可制となっているため、アルコール消毒液の需給ひっ迫を受けてすぐに新規参入できるような市場ではない。しかし、すでにアルコール事業者として許可を受けている酒造メーカーであれば、対応が可能なため、厚労省は卸売業者などに対しては医療機関や高齢者施設などへの優先的な供給を要請する一方で、既存許可事業者である酒造メーカーには高濃度エタノールの増産を要請している。

　とはいえ、高濃度エタノールを消毒液として利用するのは医療機関など業務用を想定したもので、一般家庭での使用は推奨されていない。このようななか、一般の事業所や家庭などで使える新たな除菌消臭剤が話題になっている。
　光触媒を用いた除菌消臭防カビコーティング剤の開発販売施工を行う（株）コートスは、同社採用の光触媒により生じる活性エネルギーを蓄積する化学成分を利用した除菌消臭剤ミルコートの販売を開始した。同商品は光触媒が水分を分解してできる過酸化水素と金属イオンを利用して高い除菌能力を発揮するもので、噴霧すると過酸化水素と一緒に酸化チタンが噴霧され、この酸化チタンが衣服の繊維などに残っている間は周囲の空気中の水分を分解して過酸化水素を発生させ続ける。

　除菌消臭剤ミルコートは人体に無害な成分で構成されているため、マスクに吹き付けて除菌することが可能である。新型コロナウイルスの感染予防のためのアルコール消毒液が入手できない方にぜひ一度、おすすめしたい一品である。