世界平和に向けて(10)ガトーフェスタハラダ・インタビュー
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NetIB-Newsでは、世界平和を実現する一助となるべく、外国人留学生・技能実習生などに関するトピックを取り上げていく。今回は、DEVNET International(以下、DEVNET)から提供していただいた(株)原田(洋菓子店ガトーフェスタハラダを運営)の原田節子専務のインタビュー記事を下記に紹介する。同社では中国やベトナムから技能実習生を受け入れてきた。
なお、この記事は世界の有識者約14,000名に配信されているニュースサイト「OTHER NEWS」(配信言語は英語、スペイン語、イタリア語)にもDEVNET発のニュースとして掲載されている。DEVNETは、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて、外国人技能実習制度下、管理団体を行っている「国際異業種協同組合」と提携し、東南アジアの発展途上国の若者を中心に日本の民間企業への受け入れを呼びかけ、実習後のフォローも行っている。その活動の1つとして、外国人技能実習生の受入を行っている民間企業へインタビューを行い、実態を調査した。
原田は、群馬県にて1901年創業、119年の歴史をもつ。和菓子業からスタートし、その後、洋菓子業、製パン業も手がけ、食パンを素材とした「ラスク」が日本全国で大ヒットし、現在は日本の大手デパートなどに27店舗を展開、約1,000人の従業員を抱える企業である。
――なぜ、技能実習生の受け入れを始めたのですか。
原田 技能実習生の受け入れを先に始めていた取引先からの紹介で、17年秋頃にこの制度を知りました。受け入れを行うことで国際的な社会貢献につながると考え、受け入れを始めました。
自社のパン製造業務に従事することや地域社会との交流により日本の文化と触れ合うことで、実習生が帰国後に日本での経験を活かすことができ、当社としても若い労働者を獲得できることが理由の1つです。
――実際に実習生を迎えてどうですか。
原田 当社はこれまで100名以上の実習生を迎えていますが、協調生もあり、真面目な勤務姿勢で働いてもらっています。業務習得状況も良好であり、実際の戦力にもなっています。礼儀も正しく、明るい性格が担当部署のみならず、全社からの評判も良いです。
双方にとっての壁となるのが、やはり「言葉」です。そこで当社としては、日本語検定試験に対して独自の支援を行っており、実習生にも積極的に受験するように呼びかけています。
今までコロナ禍の影響により新たな受け入れが停止していましたが、日越首脳間協議により、11月初旬より再開となる見通しです。新たな採用に向けてZoomなどオンラインツールを利用して準備を進め、コロナ禍が終焉した際には採用を再開したいと考えています。
――技能実習生の帰国後のフォローや交流はしていますか。
原田 中国人実習生60名のうち2名は、日本人と結婚して自社で勤務しています。また、ベトナム人実習生の数名は、特定技能1号として継続して勤務してもらっています。ベトナムへ帰国した1期生の4名については、コロナ禍が世界的に鎮静化して6期生の面接がベトナムで可能となれば、その機会に会食会を開催し、情報交換をしたいと考えています。
以上が、外国人技能実習制度を活用している民間企業のインタビューである。原田では、技能実習生の受け入れに対し、語学試験への支援、帰国後の交流など独自のフォローを行い、単純に自社の労働力としてのみでなく、国際的な社会貢献に向けた活動を行っていることがわかる。
SDGsの目標達成に向けた実践として外国人技能実習制度の活用があるが、目標達成には制度のみでなく、受入企業による積極的な協力が必要不可欠である。
そのためには民間企業の努力のみに留まらず、日本国政府や第三者となる国際的機関による橋渡しを「スムーズ化」する必要がある。「制度」の確立のみではなく、「実践」を行ってこそ、その存在意義が生まれてくるだろう。
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