2024年12月26日( 木 )

【熊本】高齢者施設などの職員に無料の唾液PCR検査~熊本市

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 熊本市は、ソフトバンクグループのヘルスケアテクノロジーズとSB新型コロナウイルス検査センターの2社に委託して、同市内の高齢者施設、障がい者施設、医療施設の計694施設の従事者を対象に、無料で唾液PCR検査を実施する。
 同市保健所新型コロナウイルス感染症対策課によると、検査は症状の有無は問わないものの、希望者を対象とした予約制。スクリーニング的な扱いになり、陽性者は再検査する。検査期間は2月4日から3月末を予定している。

熊本市保健所が入る「ウェルパルくまもと」
(=熊本市中央区大江5丁目)

 すべての施設の従事者全員が希望すれば、受検者は3万7,000人を超え、新型コロナ感染拡大の主因の1つとされる無症状者の陽性率推定にも役立つとみられる。内訳(従事者数は概数)は、高齢者施設408カ所(従事者1万300人)、障がい者施設76カ所(1,400人)、医療施設210カ所(2万5,400人)。

 検査を希望する対象施設は、ネット経由でヘルスケアテクノロジーズのサイトに申し込む。従事者は、同社が配信するスマホ向けアプリ「HELPO(ヘルポ)」を通して検査を予約し、画面の指示通りに唾液(検体)を採取する。

 検体は宅配会社によりSB新型ウイルス検査センターに送られて分析され、検査結果は「HELPO」を通してスマホ画面から通知する。検査同意書の作成、検体回収支援、検査手順の説明も「HELPO」で可能なため、施設管理者の負担も小さいという。

 熊本市は、高齢者施設などの職員を対象にPCR検査を実施することが、新型コロナの感染拡大防止に効果的と判断。施設従事者1人あたりの検査費を5,000円と見積もり、2020年度一般会計予算に総額4億700万円を追加した。財源は、厚労省の補助金と内閣府の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金ですべて賄った。

【南里 秀之】

関連記事