2024年12月23日( 月 )

亜塩素酸による空間除菌を宣伝、レックなど2社に措置命令~消費者庁

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三慶、日刊紙に社告を掲載

 亜塩素酸による空間除菌の効果をうたい、除菌スプレー製品を販売したとして、消費者庁は9日、レック(株)(東京都中央区、永守貴樹代表)と三慶(株)(大阪市中央区、合田学剛代表)の2社に、景品表示法違反による措置命令を出したと発表した。

 レックは除菌スプレー「ノロウィルバルサン」について、ショッピングモールに開設した自社ウェブサイトで昨年9月8日~10月19日の期間、「クロラス酸で空間除菌 目に見えないウイルス・菌を99.9%除去」などと表示。YouTubeなどの動画広告でも2019年11月28日~昨年10月28日の期間、リビングなどの室内空間に浮遊しているウイルスや菌を瞬時に99.9%除去・除菌できると宣伝していた。

 三慶は昨年8月31日~10月19日の期間、除菌スプレー「ケア・フォー ノロバリアプラス スプレー」を自社ウェブサイトで販売する際に、「浮遊菌をカット!!」「気になる空間に1m2あたり1回を目安に噴霧してください」などと表示していた。

 2社からは表示を裏づける資料が提出されたが、広告内容と異なる条件下の試験データであったことから、消費者庁は根拠にあたらないと判断した。

 消費者庁はレックに対し、表示内容が違法であることを一般消費者へ周知することや再発防止策を構築することなどを命令。三慶については、すでに日刊紙に社告を掲載して一般消費者への周知を行ったため、再発防止策の構築などを命じた。

消費者庁による記者発表(4月9日、東京・霞が関)
消費者庁による記者発表(4月9日、東京・霞が関)

レック、措置命令取り消し訴訟の提起を決定

 レックは10日、取締役会を開き、措置命令に対する取り消し訴訟の提起と、執行停止の申し立てを行うことを決定したと発表した。

 リビングなどの室内空間に浮遊するウイルスや菌を99・9%除去または除菌する効果について、自社で実施した試験などの検証データを基に表示したと反論している。

【木村 祐作】

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