J-SCOREとBISが初の共催、「健康・医療に関するシンポジウム」開催(前)
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医療や健康食品など10テーマ、研究・商品開発の最新動向を報告
(一社)日本シニア起業支援機構(J-SCORE、松井武久代表理事)は11日、日本ビジネスインテリジェンス協会(BIS、中川十郎理事長)との共催で、「健康・医療に関するシンポジウム」をオンラインと会場参加の両方で開催した。合計55人が参加した。
J-SCOREの松井武久代表理事は、「コロナ禍で国民が健康と医療に非常に関心をもつようになったなか、以前から医療分野などでシンポジウムを開いてきたBISとともに開催することになった」とあいさつ。BISの中川十郎理事長は、「両機関による初の共同発表会となる。両機関が理論と実践の両面で社会貢献できることを期待している」と共催開催の意義を述べた。
シンポジウムでは、医療や健康食品などを中心とした10テーマについて講演が行われた。講演後に質疑応答を行い、多数の参加者から各演者に対し、さまざまな質問が寄せられた。
新たなサプリメント開発、機能性表示食品にチャレンジ
マイコロジーテクノ(株)相談役・薬剤師の西川浩司氏は、「美容と健康の切り札 バシディオマイセテスX(白雪茸)」をテーマに講演した。
新潟県魚沼の山奥で採れる丸くて白っぽいキノコ(白雪茸:Basidiomycetes-X)を紹介。パスタやピザなどにも使用され、このキノコを食べた人から体調が良くなるという声があり、研究を進めたところ、健康への効果がわかってきたという。「白雪茸」は安全性の高いキノコで、β(ベータ)グルカンを豊富に含むことが特長とされる。
同社では機能性に関する臨床試験(ヒト試験)を実施し、「白雪茸」の有効性を確認済み。西川氏は、この研究成果を活用して、消費者庁へ機能性表示食品として届出中であることを明らかにした。「白雪茸」には440種類ほどの成分が含まれるが、機能性関与成分を特定したとしている。
スーパーフード使用のサプリメントを開発
米国東洋医師の関根啓太氏は、スーパーフードや高麗人参を用いたサプリメントの開発動向を報告した。各分野の専門家で組織する「メディカルフードアソシエーション」を結成し、勉強会を開催。これを通じて、専門分野の垣根を越え、サプリメント「グルカット」(商品名)を開発した。
同製品は原材料にスーパーフードのモリンガ、スピルリナ、キクイモなど5素材・成分を使用。これらを乾燥、粉末化し、最適な配合割合に基づいて製造する。利用者からは「体調が良い」といった喜びの声が寄せられているという。
関根氏は、高麗人参を原材料に用いたサプリメントも開発したと報告。高麗人参の有効成分としては「サポニン」や「ジンセノサイド」などが知られているが、「サポニン」を豊富に含む韓国産6年根紅参を原材料に使用している。機能性については韓国を中心に多数の研究が進められ、大規模な臨床試験によって確認されていると話した。
(つづく)
【木村 祐作】
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