共産手を引けば立憲実力がわかる
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は立憲民主党に代わる野党の核が必要だと訴えた10月10日付の記事を紹介する。
問題の核心は旧民主党、旧民進党、立憲民主党の鵺(ぬえ)体質にある。
日本支配勢力の基本戦術は野党の分断。
反自公勢力を
「共産党と共闘する勢力」
と
「共産党とは共闘しない勢力」
に分断すること。
このために共産党に対する誹謗中傷が展開される。
旧民主党、旧民進党、立憲民主党のなかに「水と油」が同居している。
「共産党とは共闘しない」を掲げる勢力は「隠れ自公」。
戦争法制を肯定し、原発稼働を容認し、消費税増税を容認する。
旧民進党が「希望の党」騒ぎをきっかけに、
立憲民主党と国民民主党に分裂した。
この分裂が歓迎されたのは「水と油」の同居が解消されると期待されたから。
立憲民主党が共産党とも共闘する方向を明確に打ち出して強固な野党共闘体制を構築すれば政権奪還も可能になる。
これが、立憲民主党が期待された理由。
実際、選挙では共産党が支援して立憲民主党が多数議席を確保した。
ところが、その立憲民主党が先祖返りしている。
共産党とは共闘しない勢力が立憲民主党を振り回している。
2020年の京都市長選では立憲民主党が共産党推薦候補を支援せずに自公と手を組んで現職候補を支援した。
今回衆院総選挙でも立憲民主党は共産党候補を支援せず、国民民主党の前原誠司氏が出馬する選挙区の候補者を取り下げる。
背後に蠢(うごめ)くのはCIA。
自民党も「隠れ自公」の国民民主党候補当選には協力的だ。
共産党を含む野党共闘が脅威になるため、反自公陣営の分断を図っている。
問題は、立憲民主党を支配する枝野幸男氏、福山哲郎氏、泉健太氏がそろって野党分断工作に関わっていること。
今回の衆院総選挙は実質的に任期満了。
昨年9月に菅内閣が発足した際、直ちに衆院総選挙が実施される可能性があった。
野党陣営が共闘体制を固めて、候補者調整を完了しなければならない時期だった。
それから1年経過している。
政策を基軸に党派を超えて強い連帯を構築する。
これが「政策連合」の考え方。
「政策連合」を確立し、候補者一本化を少なくとも1年前には完了していなければならなかった。
ところが、その候補者一本化がほとんど進展していない。
政策協定の締結した陣営で、新たに候補者を擁立するなら、空白選挙区を優先すべきだ。
「政策連合」が候補者調整委員会を立ち上げて、具体的に候補者一本化を協議してきていなければおかしい。
ところが現実にはどの党とどの党が共闘するのかさえはっきりしない。
今月末には衆院総選挙が投票日を迎えるのだ。
連合の新会長に就任した芳野友子氏は「共産党の閣外協力はあり得ない」と発言。
連合が野党分断推進勢力に支配されている現実が改めて鮮明になった。
立憲民主党は共産党を含む野党共闘を強固に打ち立てるのか。
それとも、共産党とは共闘しないのか。
はっきりすべきだ。
「共産党と共闘しない」主張を明示しているのは国民民主党。
旧民主党、旧民進党、立憲民主党は
「共産党と共闘する勢力」と「共産党とは共闘しない勢力」とにわかれるべきだ。
そして、基本政策を共有し、共産党とも共闘する勢力が1つにまとまり、候補者一本化を進めるべきだ。
共産党が立憲民主党候補の支援をやめれば、立憲民主党は議席を大幅に減らす。
本当に必要な野党抜本改革を実現するには鵺の立憲民主党の解体的出直しが必要だ。
東京8区にれいわ新選組の山本太郎氏が出馬するとの表明を行った。
立憲民主党の吉田晴美氏が出馬を予定していた。
「政策連合」は吉田氏が小川敏彦参議院議員の秘書を務めている時点から吉田氏と交流がある。
2017年衆院総選挙に出馬された。
今回総選挙での当選を目指して地道に活動を続けられてきた。
山本氏は事前調整が済んでいるとしているが、何よりも重要なことは出馬を予定している候補者本人との調整を完了すること。
この点が明確でない。
※続きは10月10日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「共産手を引けば立憲実力が分かる」で。
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