『脊振の自然に魅せられて』椎原バス停、登山地図設置事業(前)
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2020年10月、日本山岳遺産認定による活動資金を得て、脊振山から三瀬峠までレスキューポイント24本と携帯電話受信可能ポイント3本を設置した。活動は新聞や全国誌「山と渓谷」でも掲載された。
今年4月、山の花が賑やかになるころ自宅の固定電話に1本の電話が入る。それは、唐突な資金提供の話だった。「福岡平成ロータリークラブです、50万円の予算があります。何かやりませんか?レスキューポイントはもうやらないのですか?」などと矢継ぎ早に質問された。
筆者は狐につままれたような気分だった。今年はまだ計画をたてていない。昨年、道標のメンテ、ブナ林調査、レスキューポイント設置を行った。「さて今年は」と思っていた矢先の電話だったのである。困惑しつつも、筆者は申し出をありがたく受け入れ、「何か計画をしてみますと」と返答して電話をきった。
後日、近くのレストランで福岡平成ロータリークラブ(以下ロータリークラブ)のYさん、Iさん(女性)とお会いした。
お二人からロータリークラブの活動内容を提示され、「該当するものはありますか」と質問された。筆者は「活動内容項目のなかで該当するのは環境活動だと思います」と答えたところ、計画書を作成して後日提出する運びとなった。
愛する会の主力メンバーに「何かやりたいことはあるか」と伝えたところ、我が会の予算でも十分やれる範囲の提案があった。
今年3月、早良区の予算で椎原登山口の木製登山地図を登山地図のみイラストパネルにリニューアルした(横2m 縦1m)。看板業者にパネルのみ発注し、10年前にワンダーフォーゲル部の学生たちと設置した木製登山地図にパネルを貼り付けてもらったのである。
愛する会の会員 Kにイラストデザインを依頼。レスキューポイントのデザインも彼によるものだ(彼はデザイナー&ウェブクリエーター)。ちなみに基本案は私が提示した。
設置を終えた登山地図は明るいイメージになり、ずいぶん見やすくなっていた。
6、7年前に早良区役所と共同で、脊振山の登山拠点となる椎原バス停に手製の中型木製登山地図を設置した。しかし、現在この登山地図は草のなかに埋もれてしまっている。ここにリニューアルした椎原登山口の登山地図と同じデザインのものを現在地のみ変更して設置することを思いついた。土地の地権者と地元の町内会長に相談、設置許可を得た。土地は植林組合の所有でバスの停車場にもなっている。
Kにデザインを、看板業者S社に看板制作・設置の見積もりを依頼した。かえってきた見積書を見るとデザインと看板制作・設置費用を合わせて予算の50万円内に収まった。
企画書にそれぞれの見積2通を添付し、締め切り前の4月中旬、ロータリークラブに提出した。後日、ロータリークラブから以下のメールが届いた。
安全な登山のための活動、すばらしいと感じました。
検討の結果、貴会よりいただいた見積書を踏まえて当方で補助金申請書を作成し、見積書を添付して、4月末までに地区に提出します。
地区にて補助金申請書の審査が行われ、その後、国際ロータリーに申請書を提出し、国際ロータリーの審査となります。
国際ロータリーの承認が下りるのは8月頃、補助金が支給されるのは9月頃と見込まれます。よって、実際の事業は10月以降となるかと存じます。
との連絡が入った。
(つづく)
2021年12月
脊振の自然を愛する会
代表 池田友行関連キーワード
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