機能性表示食品の「届出」事前確認体制を導入
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2022年度中にも運用開始
消費者庁の伊藤明子長官は2日の定例記者会見で、関係団体などによる機能性表示食品「届出」の事前確認体制を整備し、2022年度中にも運用を開始する考えを明らかにした。
現行ルールでは、機能性表示食品として販売する場合、事業者は消費者庁へ届出を行う。それを受けて消費者庁は届出資料に不備がないことを確認したうえで、「50日」以内に公表する。しかし、届出件数が大幅に増加しているため、遅滞なく公表するためには外部の協力が必要になりつつあるという。
事前確認体制は、複数の関係団体などによる実施を想定。「公平性・公正性」「信頼性・専門性」「継続性」「制度発展への寄与」を担保できる仕組みを設ける。
対象とする届出は、公表実績のある機能性表示食品の範囲。一方、新たな機能性や成分による届出については、従来どおり消費者庁で確認する。
事前確認体制を活用した届出については、消費者庁での確認期間「0日」を目指す。ただし、届出の公表・管理は消費者庁が引き続き行う。
事業者は事前確認体制を活用するか、従来どおり消費者庁へ直接届け出るかのどちらかを選択できる。消費者庁へ直接届け出る場合は、現行の「50日」以内の公表となる。
運用開始に向けて消費者庁は今夏をメドに、事前確認の手順書や、公平性・公正性などを担保できる仕組みを取りまとめる計画。22年度中の運用開始を目指すとしている。
7日に連絡協議会の初会合
具体的な仕組みを検討するため、「機能性表示食品の届出事前確認に関する連絡協議会」を設置し、関係団体と意見交換することも明らかにした。今月7日に初会合を開く。
参加団体は(公財)日本健康・栄養食品協会、(公社)日本通信販売協会、(特非)日本抗加齢協会、(一社)健康食品産業協議会を予定している。
現在、2団体で試行的に事前確認を行っているが、活用件数が伸びずにいる。伊藤長官は「今は何をどうチェックするかという手順があるわけではない」とし、「今のやり方では(活用件数が)増える状況にないと思っている」と述べた。
【木村 祐作】
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