糸島市、ローカル5G実装完了
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糸島市は、自己土地のみで活用できる第5世代移動通信(以下、ローカル5G)機器の、市有地(志摩馬場)への実装が完了したと公表した。
特定エリアのみではあるが、「超高速」「超低遅延」「多数同時接続」という、3つの大きな特長をもつ5Gを活用することで、民間企業や九州大学が有する新技術の実用化・事業化を促進する。
今回のローカル5G実装は、糸島市、民間企業、九州大学との産学官連携で進めている「糸島サイエンス・ヴィレッジ」構想実現に向けた取り組みの一環。
同構想を主導する(一社)SVI推進協議会(以下、SVI)が法人設立当初から計画していたもので、ローカル5G実装を通じて、研究・産業の集積や新たな交流創出につなげたい考えだ。
なお、ローカル5G機器の設置は、今年3月にSVIと日清紡ホールディングス(株)(以下、日清紡)の間で締結された共同事業協定に基づき、日清紡が実施した。
日清紡は5G電波が対象エリア内できちんと届いているか、他のエリアにはみ出していないかなどの実証実験を2年間かけて行うことになっている。
今後に関して市は、まず九州大学内の各研究者に情報を提供し、活用希望研究者(民間企業を含む)を募集。SVIと日本無線(株)サポートのもと、対象エリア内で複数の実証実験などが展開できるように、新たな仕組みをつくっていくとしている。
仕組みが確立されるまでは、先行して九州大学の学生団体「QSIP(キューシップ)」が、環境計測装置の測定精度の確認や評価、菜園でのリアルタイム環境情報の可視化などの実証実験を行う予定となっている。
糸島市・志摩馬場エリアにおけるローカル5Gの特徴
日清紡の系列企業である日本無線(株)が開発したシミュレーションベースド・フレキシブル・アンテナ(Simulation-based flexible antenna、略称『SFA』)を駆使することで、ローカル5Gサービス提供エリアの自在な基地局設計に対応。複雑な形状の対象エリア内においても、効率的な電波利用を可能としている。
【代 源太朗】
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