2024年12月22日( 日 )

自民党北九州市議員団 9・10区支部長について県連に要望

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 次の衆議院選挙の候補者をめぐり、福岡県内でも激しい駆け引きが展開されている。とくに注目されているのが9・10区だが、自民党公認候補予定者の正式決定が、なかなか進まない状況にある。

 自民党福岡県連(以下、県連)は、公認候補予定者を選ぶための公募と党員投票を行った。結果、9区は大家敏志・参議院議員、10区は吉村悠・県議会議員(以下、県議)が、各々公認候補者として党本部に報告された。

 ところが、8月末になっても党本部の決定はなく、県連や地元北九州市の党会派からは焦りと不信感に満ちた声が聞こえてくる。

 16日、ホテル日航福岡で開催された県連の総務会にて、10区の公認候補予定者を、党員投票で圧勝した吉村氏に決め党本部に上申することが決定された。この席には、原口剣生・県連会長や松本國寛・会長代行などの県議や、自見英子・参議院議員など国会議員も出席した。

 「党本部には速やかに決定していただきたい」。総務会後行われた記者会見において、原口剣生会長はそう語った。

 また、吉村氏は次のように訴えた。「地域の声を広くお聞きして、国政の場で議論の最前線に立たせていただきたい。そのためにも、実現力のある自民党10区の議席奪還をしたい」。

 吉村氏は選出区の小倉南区を中心に、企業・団体回りや辻立ちなど地元活動も熱心に行っている。本来なら、党本部は速やかに、正規の手続きを踏んでいる吉村氏を支部長にしてしかるべきだが、ある所から待ったがかかっているようだ。

 2月の北九州市長選挙で、県連の大勢は元国交省官僚の津森洋介氏を支援した。しかし、一部の県議や北九州市議は武内和久氏の応援に回った。その1人が、無所属での立候補を表明した大石仁人氏である。10区の選考にあたり、県連幹部より「もし敗れた場合、自民党の組織人として候補者を応援できるか」と問われ、態度を明確にしなかったために選考から外された。

 党本部が旗幟を明確にしないことに、北九州市議会の「自民党・無所属の会」は22日、原口剣生会長に要望書を提出した。

 「党本部は結果をいまだ認めておりません。地元の民意は何より優先すべきものではないでしょうか。民意が無視されるなら、密室政治の批判を受けるのは必定です。党員選挙の結果が受け入れられない場合は、北九州市議会において、自民党無所属の会の看板も下ろすことも辞さない覚悟です。」

 要望書は、北九州市議会の自民党系最大会派である「自民党・無所属の会」の香月耕治団長はじめ、鷹木研一郎・市議会議長や党員投票で敗北した佐藤栄作市議も名を連ねる。

 党本部が判断保留状態にあるのは、岸田首相に近く、政府にも福岡政界にも強い影響力を有する麻生太郎副総裁が認めないからである。

 これまで自民党県連は、常任相談役の麻生氏、蔵内勇夫氏のツートップで運営してきた。古賀誠氏らOBの影響力を削ぎながら進めてきた県連運営が、ここへきて微妙なものになっている。しかし、正当な手続きを踏んだ選考がもし覆されたら、有権者の目にはどう映るのだろう。

【近藤 将勝】

法人名

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