ラグビー日本代表の挑戦に幕 W杯2023の教訓(前)
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日本は2勝2敗で終戦
10回目となるラグビーワールドカップ(W杯)は、9月8日にフランスのパリ郊外にあるスタッド・ド・フランスで開幕。開幕から1カ月余りが過ぎ、A〜Dプールでの予選ラウンド(リーグ)が終了し、ファイナルラウンド=ベスト8が揃った。地元フランスをはじめ、南アフリカ、ニュージーランド、アイルランド、イングランド、フィジー、ウェールズ、アルゼンチンがベスト8入り。オーストラリアがW杯史上初めて予選ラウンド敗退となった。
プールDに入った日本はチリとサモアに勝利したが、イングランドとアルゼンチンに敗れ予選ラウンドでは2勝2敗プール3位となった。その結果、2大会連続のファイナルラウンド進出はならなかった。
10月8日に行われた予選ラウンド最終戦のアルゼンチンとの戦いは、勝利したチームがファイナルラウンドへ進めるため、互いに闘志をむき出しにしていたことが、試合前のドレッシングルームの状況を見てわかった。勝敗によって、明と暗、天と地が分かれるから当然だろう。
結果は39-27で、アルゼンチンの勝利。戦況については、すでに各所で論評されているので割愛するが、一言だけ述べると、12点差以上の実力の差があった。やはり世界との戦いは、そうそう甘くないということを痛感できたのではないだろうか。
このゲームのスタッツを確認すると、地域支配率(テリトリー)、ボールポゼッションともほぼ互角。アタック、ディフェンスとも双方拮抗した数値であった(日本が上回っているスタッツもあり)。が、結果は敗退。アルゼンチン代表WTBのマテオ・カレラスにハットトリック(3トライ)を献上したことに対して、痛烈に批判する論評を多数目にした。そのほか戦術や、さらにはメンバー選定を非難する記事やSNSなどの発信が目立っている。
そのなかには、“お気持ち”を前面にした感傷的な内容も散見された。何にせよ、勝負の世界。プロは結果がすべてだ。負けたら戦い方、マネジメントそして人格もろとも非難される。前回大会(2019日本開催)はベスト8に進出し、その戦いぶりは国内外から賞賛され、一大ブームになった。そして今回のW杯。残念な結果であったが、素直に受け入れるのみだ。
アマト・ファカタヴァのトライからヒント
フランスでの戦いは終わった。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチは、今回で日本代表を去る。ほかのスタッフもほとんどが、代表から去ることとなるだろう。その後の各人の去就について、決まっている人もいれば未定な人もいる。また、次の日本代表のヘッドコーチは誰なのかなど“人事”について、色んな分析がされているが、そのうち発表されるので、それを待ちたい。
(つづく)
【青木 義彦】
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