寺子屋モデル学校設立への挑戦(中)
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(株)寺子屋モデル 代表取締役 山口 秀範 氏
教育の本丸に乗り込む
――寺子屋モデルの取り組みは、ラジオ番組から始まっていますね。そこからセミナーや出張講義をなされていましたが、今回、なぜ小中学校を建設しようと思ったのですか。
山口 やはり本丸に乗り込まないことには、次代の日本を安心して託せる子どもたちを育てられないと実感したためです。この計画は10年前から数名で勉強会を開始しました。2年前から次第に具体化し、昨年の7月に、志を育む小中一貫校開設の発起人会を立ち上げました。石原進JR九州相談役や出光芳秀新出光会長に発起人会代表をお願いし、80名以上の方にお名前を連ねてしていただいております。
――学校建設のためのプロセスを着実に踏んでいるわけですね。開校までに、何年かける予定ですか。
山口 最短で4年と考えています。順調にいけば、東京オリンピック前に開校となります。――建設の計画は、現在、どこまで進んでいますか。
山口 学校建設の用地は宗像市の谷井博美市長が賛同してくださり、基本協定を結んでいます。資金確保のめどがつき次第建設に取り掛かります。また、ゼロから学校法人をつくると時間がかかりすぎるため、博多学園の学校法人格を活用して申請しています。八尋太郎理事長とは日本の再生教育を目指す考えで意気投合し、協力して推進中です。――小中学校のない博多学園の、新たな系列校という体制をとるのですか。
山口 いいえ、博多学園として高校とつなげるのではなく、博多学園の独立した事業部になります。博多学園は7つの幼稚園を持っているので、卒園した園児を各園からそれぞれ5人ずつ受け入れることができれば計35人、1クラス分集められます。とにかく、体・徳・知・志のすべてにおいてしっかりと鍛え、各分野をリードする真のエリートを養成します。――小中学校で学校法人の体制をとるわけですか。やるからには、一貫性を持っていた方がいいですよね。それでは、学校の内部について質問したいと思います。規模と授業料はどのくらいですか。
山口 1クラス35人学級で、1学年3クラスを予定しています。通学手段は福岡、北九州の市内からスクールバスを出して、便宜をはかる計画です。授業料はある程度の額にならざるを得ないが、奨学金制度を設け、学ぶ意欲の旺盛な子どもたちに力を貸してあげたいですね。――たしかに、学ぶ意欲がある子どもは積極的に支援していくべきでしょうね。最初は小学1年生と中学1年生が入学するのですか。
山口 小学生から先に募集します。小学生からじっくり育てていかないと、体・徳・知・志が身につきません。――たしかに、小学生のうちに教育の基盤をつくるわけですから、中学生から集めても色が出ないでしょうね。
山口 はい。また学校に児童を泊まらせて、集団生活の基礎をつくる計画もしています。1年生から3日でもいいので泊まらせて、学年が上がるほど長く泊まらせるつもりです。これは子どもの自立と同時に、親の子離れも目的です。――当座含む建設資金はいくらですか。
山口 30億円集める予定です。そのために、福岡以外に東京からも協力者を募ろうと思っています。今の教育界に新風を吹かせるために、全く新しい義務教育が日本に必要だと思いますので、精一杯、賛同者を呼びかけていきます。――福岡出身の東京で活躍されている方は、縁があるので手を貸してくれるかもしれないですね。声をかけてみたらどうでしょうか。
山口 東京の人に火をつければ資金集めも捗るのですが、まずは地元である福岡から呼びかけていきたいですね。(つづく)
【文・構成:川元 浩明】<COMPANY INFORMATION>
所在地:福岡市博多区博多駅東2-5-28
設 立:2005年2月
資本金:3,600万円
TEL:092-411-3055
URL:http://www.terakoya-model.co.jp/関連記事
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