城ガールが巡る日本の名城~信長「天下統一」の拠点・岐阜城(前)
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10月3日から5日までの日程で、愛知・岐阜・滋賀の3県にある5城を巡る旅に出た。福岡空港から愛知県・中部国際空港(セントレア)へ飛び、そこから岐阜、滋賀、京都を経由し福岡へ戻るという行程だ。その様子をお城歴3年のひよっこがレポートする。
犬山城下町での誘惑
犬山駅と岐阜駅は名鉄で結ばれているため、乗り換えなしで行くことができる。それが油断のもとだったのかもしれない。本町通りで思わぬ誘惑が待ち構えていたのだ。
――ふわふわかき氷。なんて愛らしいのか。ずっとこちらを見ている。私だけを見つめている。この生物はなんだ?わからない。とにかくかわいい。でかいハナも手塚作品のようでかわいい。そのかわいいお顔を容赦なく食べる。とても楽しい。
そして私は、岐阜行きの電車を乗り過ごした。
道山・信長の城、岐阜城
岐阜城(別名:稲葉山城)は、標高329mの金華山(きんかざん)に建つ山城である。
1201年(建仁元年)に鎌倉幕府の執事二階堂山城守行政が、幕府の軍事目的のために山頂に砦を築いたのが始まり。稲葉山城と名付けられた。戦国時代の武将・斎藤道三の居城としても知られる。
1567(永禄10)年に織田信長によって攻略される。信長はこの地方一帯を平定、天下統一の本拠地とする。このとき、地名を「井の口」から「岐阜」へ、「稲葉山城」を現在の「岐阜城」へ改めたとされる。1600(慶長5)年、信長の孫・秀信の代で落城、翌年に廃城となり、天守閣や櫓(やぐら)といった主要の建物は加納城へ移され、その後焼失した。
現在の岐阜城の天守閣は1956(昭和31)年に復興したもので、2011(平成23)年には金華山一帯が「岐阜城跡」として国の史跡に登録されている。城へ急ぐ
名鉄・岐阜駅に到着後、大慌てでコインロッカーに荷物を放り込み、その勢いのままバスへと飛び乗った。
時刻は既に夕方の4時近く。金華山を登る時間として最低1時間は欲しい。しかし日没は5時半ごろ。今はまだ明るくとも、道の途中で一気に暗く、危険になってしまうかもしれない。今回は自身の足での登城を諦め、金華山ロープウェイを利用することにした。ちなみに、金華山には10コースもの登山道があり、コースにより難易度・距離が大きく異なる。馬の背登山道は、距離が約1,100m、所要時間の目安が約40分と、山頂までの最短のコースであると同時に最難関コースとも呼ばれ、断崖や難所が多く、登山道入り口には「【注意】(一部略)老人・幼児には無理です。」と書かれた看板まである。とてもじゃないが私には登れない。否、無理だ。
そんな私が選んでいたのは「七曲り登山道」。距離が約1,900m、所要時間の目安が約60分と、難易度は初心者向け。かつて岐阜城へと登る大手道として使われており、当時積まれた石などを見ることができるという。しかし今回は時間切れ。まだ見ぬ遺構に思いを馳せつつ、ロープウェイ乗り場へと向かった。
(つづく)
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