2024年12月22日( 日 )

フォルクスワーゲンCEO「中国のスマートEV発展に助力」

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中国 電気自動車 イメージ    中国の新エネルギー車市場はここ数年、飛躍的な進歩を遂げている。2020年まで遡ると、市場では中国の新車販売に占める新エネ車の割合は2025年に25%に達すると予測されていた。それが現在では、2025年には新エネ車が中国の年間新車販売総数の半分を占め、2030年にはこの割合が75%にまで達し、うちバッテリー電気自動車(BEV)が主流になると予測されている。

 現在、中国は自動運転やインテリジェントキャビン、モバイル・インターネットなど新技術の発展において先駆けとなっており、イノベーションの活力に満ちている。中国の新車オーナーの平均年齢は35歳前後で、欧州より20歳若い。こうした若いオーナーはよりプログレッシブで、最新のスマート化技術やデジタル化技術を試してみたいと考えている。世界に目を向けると、車業界のモデル転換とイノベーションのスピードが中国と肩を並べる国はどこにもない。疑うまでもなく、未来は新エネ車とスマートコネクテッドカーのものであり、中国はすでに世界のスマートコネクテッドカーの発展が最も進んだ市場となっている。

 世界の自動車メーカーにとって、中国の自動車産業の急速な発展は課題をもたらしているが、より多くもたらされているのはチャンスだ。自動車の製造において豊かな経験を持つ国際的自動車メーカーは、業界をリードする完成車研究開発と工学技術の実力を有しているものの、中国の科学技術イノベーション企業は、中国市場の独特なニーズをめぐって、絶えずスマート電気自動車(EV)技術分野でブレイクスルーを重ねている。新たな歴史発展段階において、イノベーションの中外協力モデルを確立し、互いの優位性と資源を結び付けて力を合わせることは、Win-Winを促進し、中国の新エネ車産業の質の高い発展をさらに後押ししていくだろう。

 40年間にわたり中国市場を深耕するなかで、フォルクスワーゲン(VW)グループは中国の自動車産業との新たなイノベーション協力モデルを絶えず探ってきた。この業務は現在における最優先事項でもある。

 今年の年初、VWグループが10億ユーロ(約1,696億円)を投資し、安徽省合肥市に設立した大衆汽車(中国)科技有限公司(VCTC)が正式に運営を開始した。これはドイツ本社を除くと最大の研究開発センターで、スマートコネクテッドEVの研究開発、イノベーションと調達に焦点を合わせている。同社はVWグループが合弁企業および中国本土の協力パートナーと提携する際の重要な窓口でもあり、中国市場の実際状況に基づいて迅速な施策決定を行うことができ、中国本土で部品または技術の認可を受けることができ、それにより新製品と新技術の開発プロセスが30%短縮され、VWグループが中国本土の技術エコシステムにより良く融け込めるようになった。VWグループはこのほど、中国にさらに25億ユーロを投資し、合肥にある生産・イノベーションセンターをさらに拡大することを発表。中国に融け込み、中国本土の研究開発力を強化する決意はいうまでもなく明らかだ。

 このほか、中国の新エネ車メーカー・小鵬汽車(XPENG)とも戦略的協力関係を結び、中型車市場向けのスマートEVを2車種共同開発するだけでなく、先進的な電子電気アーキテクチャであるCEA(China Electrical Architecture、小鵬側はEEAと略称)を共同開発し、それにより中国の消費者に絶えず最新のデジタルサービスと先進的なスマート化機能を提供していく。自動運転や情報エンターテインメントシステム、駆動用バッテリーなどの分野において、VWグループは中国ハイテク企業の地平線機器人(ホライズン・ロボティクス)、中科創達(サンダーソフト)、国軒高科(ゴーション・ハイテク)などと協力を展開し、中国における三大完成車合弁企業と引き続き新エネ車分野のイノベーション協力を模索し、深化させていく。

 協力は科学技術の進歩と産業の繁栄を促進する。VWグループ(中国)は「中国で、中国のために」という発展戦略を確固として遂行し、中国本土の協力パートナーと手を携えて共に進んでいく。各方面がそれぞれの能力を尽くすことで、それぞれの資源と優位性を1つに合わせ、未来のスマートコネクテッドカーの時代変革をより良いかたちで迎え、中国の自動車産業がさらに広い発展空間を創出する助けとなると確信している。


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