2025年01月16日( 木 )

【WAJ】トランプ新大統領、「米国はターリバーンに数十億ドル送金」と主張

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 アフガニスタンと同国を取り巻く国際社会の現状について、現地メディアの報道などを引用しながら情報発信をしている「ウエッブ・アフガン(WAJ)」。こちらの情報をピックアップして当ニュースサイトで掲載していく。

WAJ: バイデン政権は22年にアフガニスタンの凍結資産の半分35億ドルを人道支援活用に利用するとの決定を行っている。ここでトランプ氏が述べている数字の根拠がなになのかは不明。凍結資産の活用ならそれはアメリカの直接的な税金ではない。また50兆~60兆ドルととんでもない数字が飛び出しているがその根拠も示されていない。トランプ氏やマスク氏のすべての言説がフェイクだとは言わないが、アメリカの次期政権が根拠なき乱暴な言説を弄する政権であることは間違いない。

ドナルド・トランプ次期大統領は火曜日、数十億ドルの資金が「アフガニスタンのターリバーン」に流れていると主張し、バイデン政権を厳しく批判した。

「信じられない。数百万ドルではなく、数十億ドルだ」とトランプ氏は語った。「我々は実質的にアフガニスタンのターリバーンに数十億ドルを支払っている。そしてそれはバイデン氏によって与えられたものだ」

トランプ氏は演説のなかで、バイデン大統領の決定が米国に深刻な経済的損害を与えたと主張し、損失は最大60兆ドルに上ると推定した。

「米国から50兆~60兆ドル相当の価値を奪ったのもこの男だ」と彼は述べたが、その数字を裏付ける詳細や証拠は示さなかった。

トランプ氏はまた、米国の土地保有やその他の国家資産についても言及し、「6億2,500万エーカー、こんなことが起きるわけにはいかない」と宣言したが、発言の文脈については明らかにしなかった。

これは、ティム・バーチェット議員を含む一部の米国議会議員による議論の後に起こった。バーチェット議員はトランプ大統領宛ての書簡で、バイデン政権下でアフガニスタンに資金が移されたとの報告を引用し、米国の財政支援がターリバーンに利益をもたらしているとして懸念を表明した。同議員は、次期大統領であるトランプ大統領に対し、そのような支払いを停止し、対外援助の配分の透明性を高めることを優先するよう求めた。

バーチェット氏は、アフガニスタンで活動する非政府組織(NGO)が、現在同国政府を掌握しているターリバーンに税金を納めていたとの主張を指摘した。また、アフガニスタン中央銀行への現金送金についても警鐘を鳴らし、その資金がテロ資金として悪用される恐れがあると警告した。

彼はまた、アフガニスタン中央銀行に送られる多額の現金輸送についても指摘し、追跡が難しく、ターリバーンに悪用されやすいと示唆した。「これらの現金輸送は競売にかけられ、その後は追跡がほぼ不可能になる。これがターリバーンの資金源であり、世界中のテロに資金を提供する計画だ」と彼は主張した。

バーチェット氏の懸念は、人道目的の国際援助がターリバーンに利用される可能性に対する米国議員らの不安の高まりを反映している。米国政府はターリバーンへの直接援助を否定している。

原文(英語)を読む

関連キーワード

関連記事