2025年01月22日( 水 )

警察庁長官に菅元官房長官の秘書官を務めた楠芳伸氏が就任へ

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 警察庁の露木康浩長官と警視庁の緒方禎己総監が退任し、後任の長官に警察庁の楠芳伸次長、新総監に迫田裕治警備局長を起用する人事が21日の閣議で了承された。

 楠氏は主に交通部門を歴任。在タイ日本国大使館一等書記官、保安課長、内閣官房内閣参事官など幅広い要職も務めた。第2次安倍政権では、2015年3月から19年3月の約4年にわたり菅義偉官房長官(当時)の秘書官を務め、官房審議官時代、東京五輪・パラリンピックの警備・交通対策を担った。

 迫田氏は警察庁入庁後、長崎県警本部長、外事情報部長、警視庁公安部長など主に公安部門を歴任。外事事案やテロ対策などに精通している。23年6月に警備局長に就任した。

 近年、SNSで結びつき強盗や詐欺などを行う「匿名・流動型犯罪グループ」、通称「トクリュウ」や、安倍晋三元首相の銃撃事件や岸田文雄前首相への襲撃事件のように特定の組織に属さず過激化し、テロ行為を行う新しいタイプの犯罪が問題となってきた。

 前任の露木長官が手がけた闇バイト対策やテロ対策を引き継ぎ、管轄や部門の垣根を越えた捜査に、より一層取り組むことが期待される。

【近藤将勝】

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