1月、訪日客378万人で過去最高に、旧正月旅行需要など取り込む

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 日本政府観光局(JNTO)が19日に発表した訪日外客数(推計値)によると、今年1月の訪日客数は378万1,200人(前年同月比40.6%増)となり、過去最高の2024年12月の348万9,800人を上回り単月過去最高を記録した。

 主要なマーケットである中国、韓国、台湾などの旧正月は毎年1月から2月の間で変化するため、前年同月との単純な比較はしにくいが、24年は旧正月休暇が2月であったのに対し今年は1月に始まったことで、アジアの多くの市場の旅行需要を取り込んだ。また、豪州や米国などもそれぞれ前年同月比で30%以上伸びており、ウィンタースポーツ需要が押し上げ要因となった。

 1位は中国の98万300人(同135.6%増)で韓国を抜いた。人気の訪問先であるタイで発生した芸能人の誘拐事件の影響や福岡~広州間など地方路線の増便の効果によるものとみられる。

 23市場のうち3市場(韓国、台湾、豪州)で単月過去最高を更新したほか、17市場(中国、香港、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、インド、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、北欧地域、中東地域)で1月として過去最高を記録した。

 一方、出国日本人数は91万2,300人(同8.8%増)。コロナ以前の19年1月(145万2,157人)、20年1月(138万800人)の出国者数からみて6割台の回復にとどまっている。

【茅野雅弘】

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