糸島で新たな開発計画 202号バイパス沿い「池田東エリア」
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JR波多江駅 糸島市で、新たなまちづくりが計画されている。計画地はJR筑肥線・波多江駅まで徒歩10~20分程度、糸島市と福岡市を結ぶ国道202号バイパス沿いの池田東エリアだ。
池田東土地区画整理事業として福岡県に計画書が提出されており、現在(3月出稿時点)、県による審査結果(許可の判断)を待っている状況だ。当初のスケジュールでは、2025年3月に組合設立・設立総会の実施、25年度事業開始、33年度組合解散と、事業許可から約9年の施行期間を予定していたが、計画に対して2名から意見陳述があった模様で、同意見を計画に反映させる必要が生じた場合は、スケジュールが変更となる。
計画主体となるのは、約100名の権利者で構成された池田東土地区画整理組合。施行地区は糸島市池田・高田・高田1丁目・高田5丁目の各一部で、施行面積は約23.3haとなっている。
土地利用に関しては、国道202号バイパスに接する施行地区の南側の一部を商業業務地、同東側の一部を低層住宅地、その他エリアを中低層住宅地として計画。また、商業業務地への主要導線として、同業務地を周遊して国道202号バイパスと接続する幹線道路(幅員14m)や、区画道路(同6~9m)、特殊道路(同3~4m)も整備される計画となっている。
特殊道路は、緑地などへの歩行者ネットワークを確保するためのもので、桜並木がある瑞梅寺川沿いにも整備される計画。このほか、既存の波多江コミュニティ広場に加えて、洪水調整機能を備えた2つの公園が新たに整備される予定となっている。
計画人口は1,100~1,500人程度。受け皿となる新たな住居の戸数は、マンション開発など土地活用の種類にもよるが、400戸ほどが想定されている。総事業費は約49.2億円。工事代行者は入札の結果、糸島を代表する総合建設業者・(株)へいせいと、土木から建築工事まで、幅広い施工実績を有するアスミオ.(株)のJVが担うことになった。保留地の取得はへいせいと大和ハウス工業(株)が担う。大和ハウス工業が、商業業務地にどのような商業施設を誘致するのかも注目される。
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この新しいまちづくりの構想については、18年頃から有志の間で話し合われてきたという。生まれ育った地域に対する思いは、池田東土地区画整理準備組合による複数回の総会、説明会を通じて、広く共有され、今回の池田東土地区画整理事業として結実した。
糸島市が公表している第1次糸島市都市計画マスタープランにおいて、同土地区画整理事業の施行地区は、計画的市街地誘導地区に位置付けられている。市としても生活利便施設の誘導や、公園などの憩いの場の創出を通じた、市民サービスの向上を目指していることがわかる。また、地域区分としては前原北部地域にあたり、同地域の構想図ではあくまで(仮)となっているものの、波多江ICの文字が確認できる。こうした市の都市計画からも、池田東土地区画整理事業が既存住民はもちろん、これから糸島での生活を考えている人たちにとっての、新たな選択肢の提供につながることが期待される。
【代源太朗】
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