2024年11月25日( 月 )

鳩山元首相が語る平和と共生

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NETIBでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、鳩山友紀夫元首相へのインタビュー記事の内容について触れた、11月28日付の記事を紹介する。


 11月28日の東京新聞=中日新聞『こちら特報部』に、鳩山友紀夫元首相へのインタビューが掲載された。


 鳩山氏は議員を辞任してから、氏名表記を鳩山由紀夫から鳩山友紀夫に変えられた。「友愛」の一字を名に用いたのである。
 記事の表記は由紀夫のままにしたと「デスクメモ」に記述があるが、本人が氏名表記を友紀夫に変えたのだから、記事表記も友紀夫に変えるのが適正だ。戸籍名での表記にこだわるなら、ペンネームを使っている作家なども、すべて戸籍登録の氏名表記にしなければならないということになる。本人が鳩山友紀夫の表記を使用しているのだから、こちらを尊重するべきである。


 記事の見出しには「たたかれ続ける元首相鳩山氏に聞く」とあるが、これもおかしな表現である。「たたく人」もいれば、「敬う人」もいる。当たり前のことだ。
 安倍首相にしても、「敬う人」がいるかも知れないが「たたく人」は数えきれないほど存在する。私の知る限り、「敬う人」は数名で、圧倒的多数が「たたく人」である。それでも、安倍氏を取り扱う際に「たたかれ続ける首相安倍氏」とは表記しない。


 とはいえ、鳩山元首相の発言を、紙面を割いて報じる姿勢には敬意を表したい。


 鳩山氏を「敬う」のも「たたく」のも、それは、各個人の自由裁量に委ねられる。「敬え」と言うのも、「たたけ」と言うのも、どちらもおかしい。主義主張を明確にしているのだから、その言動に対して、賛否両論が生じるのは当然のことだ。鳩山元首相を批判する者が存在するのは事実だが、他方に、鳩山元首相を極めて高く評価する主権者が極めて多数存在することも間違いのない真実である。マスメディアが、あたかも「たたく人」が圧倒的多数であるかのような、「刷り込み報道」を行うことは慎むべきである。


 記事の前半は沖縄問題を扱っている。
 鳩山首相が、最後まで「最低でも県外」の方針を貫けなかったのは、大きな失敗であったと言ってよい。そのために、かけがえのない鳩山政権が崩壊してしまったことは、日本の主権者にとっての悲劇だった。
 しかし、その背後には、民主党内の面従腹背の悪徳衆の存在、面従腹背の官僚機構の存在があった。裏で糸を引いていた司令塔は日米合同委員会であったこともはっきりしている。米国が支配する日本、そして、米国にひれ伏す日本人の構造を変えなければ、日本は永久に米国の植民地のままである。
 これが日本最大の問題であると言っても過言でない。日本の真の独立は敗戦から70年たったいまも実現していないのだ。


 記事の後半に、現下の最重要問題についてのメッセージが示された。「民主は解党 出直せ」の見出しが示された。鳩山氏は「民主はいったん解党して出直すしかない」と発言している。そして、民主党が「安倍政権への明確な対抗軸を作れるはずなのに、何を目指しているのか見えない」と一刀両断する。
 そのうえで、「既存勢力でないところに大きな旗を立て、そこに一人一人が結集する」と述べた。これがオールジャパン平和と共生=AJPaCである。10月8日総決起集会ののち、今後の本格活動に向けて準備期間を経ているが、これから2016年参院選に向けて、本格活動が始動する。


 鳩山元首相は日本政治を再刷新するために、本格的に活動を展開されることになると思われる。


※続きは11月28日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1303号「既存勢力でない大きな旗の下に主権者が結集する」で。

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・植草一秀の『知られざる真実』

 

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