【2025参議院選挙】参政、国民の後塵を拝した立憲・野田国義氏 広範な支持を欠く
参議院選挙の開始時点では好調さを感じていたと語った立憲民主党・野田国義氏。過去2回の参議院選挙と比べても支援の声は小さくなかったという。途中で参政党・中田優子氏の躍進を実感し引き締めたというが、国民民主党・川元健一氏にも開票終了間際に逆転され、次点にも届かず5位に沈んだ。
投票率が19年の選挙時の42.85%から55.66%へと大きく上昇したなか、自身の得票率は20.8%から13.3%へと大きく減らした。
34歳の若さで八女市長に就任し、早くから政界で活動してきた野田氏だが、今回、自身は農家出身であることをアピールするため、麦わら帽子を被り選挙運動を展開してきた。コメなど食品価格の高騰を受け、自身こそ地に足のついた、生活者の感覚がわかる政治家であるとアピールしたのだろうが、支持を広げるには至らなかった。
与党の支持率が低迷するなか、立憲は野党第一党として政権交代の主役であると自負するも、全国での議席数は改選前と同じ22議席。非自民の若年層と無党派層の支持はほかの野党に集まった。
野田氏が公明党・下野六太氏と最後の席を争って一進一退の攻防を繰り返していた午後10、11時頃には、選挙報告会の会場の約90席の座席をほぼ埋め尽くす支援者が集まっていたが、国民、参政などと比べ支援者の年齢層の高さが目立った。街頭での演説でもそうだった。選挙の現場でみても、全国の選挙結果からみても、立憲が政権交代を望む広範な層の受け皿にはなり得ていないのを実感させられた。
選挙報告会の会場に集まった支援者の間でも3位には入るだろうとの予測があったと思われ、大半の開票が進み下野氏との差が開くまでは会場では焦燥感は感じられなかったが、希望的観測に過ぎなかった。国民、参政などが支持を集めた理由をしっかり分析したうえで、野党間連携に取り組んでほしい。
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【茅野雅弘】