超臨界磁気浮上による発電機 拡大する電力需要に対応

 台湾企業、富泰動力が磁気浮上を利用した発電機の開発・製造を進めている。5年以上にわたる研究開発を経て、「sCO2クリーンエネルギー発電システム」を完成させた。

 同社の製品「eC2超臨界磁気浮上発電機」は今年9月に既設の高圧系統に並列接続し、試運転を行っており、12月に「高層ビル型sCO2移動電力システム」の配備を開始する予定だ。同システムは台湾の代表的な半導体ファウンドリであるTSMCとUMCにおいて指標的な導入事例として位置づけられている。

 同社は現在、台湾を拠点にグローバル展開を進めている。また、エヌビディアやクアルコム、オープンAI、マイクロソフト、テスラなど世界を代表するテクノロジー企業と連携し、「算力サーバー × 電力エネルギー × AIインフラ」の統合エコシステム構築を推進している。各国政府および企業との協力を通じて、「各国に1つのクリーンエネルギー・サイエンスパークを」という国際的なパートナープランを展開している。 

 「PowerBox9 グリーンエネルギー発電システム」では冷房を使用しながら同時に発電を行う技術として開発された「家庭版」、AIデータ運算センター向けの「産業版」も有する。

 当発電機は大量の電気を使用する半導体工場やAIデータ運用センターなどから引き合い、問い合わせを受けており、拡大する電力需要に対応できるものとして関係者から注目を集めている。関心のある方はデータ・マックスまで問い合わせてほしい。
TEL:092-262-3388(担当:茅野)

【茅野雅弘】

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