暫定予算午後成立へ~高市官邸と野党との板挟みの参院自民への期待感

 衆議院は、30日午前の本会議で2026年度暫定予算案を与党などの賛成多数で可決する。予算案が25年度内に成立困難となり政府が編成した。同日午後の参議院本会議で成立する見通し。

 与党のほか、中道改革連合と国民民主党、参議院の立憲民主党が賛成する方向である。

 歳出の内訳は、地方交付税交付金・5兆1,028億円、年金や医療などの社会保障費は2兆7,565億円。公務員の人件費のほか、高校無償化に477億円、公立小学校の給食無償化に149億円などを計上している。

 高市早苗首相は、30日の衆議院予算委員会で、暫定予算案に関し「予算の空白が生じないよう編成作業を進めることにした」と述べたが、予算審議に影響を与えるとわかっていながら衆院選を強行した高市首相の責任は大きい。

 この間、予算成立が4月にずれ込む見通しとなるなかで、政府・与党は週後半を視野に入れているが、野党は「充実審議」を主張して互いに譲らない。参議院自民党内では7日に成立させる案が浮上しているという。

 現在、参議院自民党会長は、福岡選出の松山政司氏であるが、年度内成立を求める高市官邸サイドの意向と、少数与党であり「熟議の府」とも呼ばれる参議院の伝統・慣例を重視する立場とで折り合いをつけるべく奮闘している。

 参議院自民党は、衆議院と一線を画し、野党との協調路線で運営されてきた。かつて「参議院のドン」と呼ばれた福岡の筑豊・田川地域出身の村上正邦氏(元参議院幹事長)も公明党や当時の民主党などと話し合いを重ね、水面下で幅広い合意形成がなされるよう努力していた。

 高市首相は国対(国会対策)経験が乏しく、「私のいうことを聞きなさい」という独裁的な態度で臨んでいるが、松山氏など参議院自民党には民主的な国会運営を堅持するよう期待する声が高まっている。

【近藤将勝】

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