2024年12月23日( 月 )

小光源で高照度を実現、進化系LED照明を開発

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

(株)エコスター 取締役社長 石橋 正英

従来のLED照明の課題を克服

 弊社では、省エネ型照明器具の開発、製造販売を手がけています。研究開発を重ね、従来のLED照明の弱点を克服した進化系LED照明を開発しました。省エネの代表格として普及しているLEDですが、「光の指向性が高く、広がりがない」、また「高出力にすると、故障しやすい」という弱点がありました。そのため、特殊なレンズと反射板を組み合わせ、小さな光源で高照度を実現しました。

 光源を小さくすることで、消費電力を抑えることができるうえに、故障の原因となる発熱も抑えることに成功しました。当機は交流電源で点灯できるので、従来の照明器具に付属していた安定器が不要となりました。照明自体の寿命は長くても、安定器が先に故障するという例も頻発していますが、安定器をなくすことでそのような心配もありません。ボディとカバーはポリカーボネート素材を採用。鋼板素材に比べ、約70%軽量化し、錆びない材質のため、屋外の設置に適しています。

屋外用照明に勝機あり

esac 今さら、屋内用のLED照明を開発しても、すでに商材が多く、大手には敵いません。しかし、屋外用にはまだ競争の余地があると思ったのです。他社製品を見ても、屋外用はワット数が大きく、器具の重量が重い。防水性を高めるのが難しいという課題もありました。そこで用いたのが、ポリカーボネートです。防水性が向上、重量が軽くなったと同時に、透明のポリカーボネートを用いることで、器具の裏面にも光が出るようになりました。

 とはいえ、現在も開発途上にあります。光は十分に確保できましたが、屋外の高所から照らす場合、光源が小さいのが課題となっています。そのため、現在は22ワットまでの器具しかありませんが、36ワットでの開発を進行中です。

節電効果で驚かせたい

 弊社製品を導入したあるパチンコ店からは、「こんなに削減できるのか」と驚かれました。それまで照明器具で多くの電力を消費していた同店では、電気代の削減率92%を記録したのです。これまでの導入実績では、平均で75〜85%の削減率を実現しています。

 今後も弊社の開発した照明器具の導入を進め、「節電効果と驚き」を提供したいという思いがあります。消灯して節電するのは当然ですが、点灯させながらも、節電できるようにしたいのです。明るさは当然大事ですが、デザインも重要。環境に応じた光をつくらないといけません。そのため、技術者として、常に次を目標にしていきます。現状のなかで、完成したとしても、課題が必ず浮上してきます。それにまた応えていく。競争相手も多く、技術革新のスピードは本当に速いですが、どうやって追いつくのか、追い抜くのかを常に考えています。(談)

<COMPANY INFORMATION>
(株)エコスター
代 表:石橋 正英
所在地:福岡市博多区豊1-9-11
設 立:2013年8月
資本金:900万円
TEL:092-483-3459
URL:http://eco-star.info/

<プロフィール>
石橋 正英(いしばし まさひで)
1948年生まれ。長崎県出身。長年、パチンコ業界で機器開発を手がけ、モノづくりを通して、新提案を行ってきた。照明器具開発をきっかけに、屋外用LED照明に着目。小さい光源で高い照度をつくり出す進化系LED照明を開発。

 

関連キーワード

関連記事