22日、三井松島ホールディングス(株)(福岡市中央区、吉岡泰士代表)は、綿棒・綿球の製造販売を手がける(株)山洋(大阪府富田林市)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。株式譲渡予定日は8月21日。取得価額は当事者間の守秘義務により非開示としている。
山洋は1980年5月設立。綿棒分野で50年以上にわたり技術・品質を磨いてきた国内有数のメーカーで、一般用綿棒では国内トップクラスのシェアを有する。近年は米国最大手の綿棒販売会社への供給を開始するなど、国内外で事業基盤を拡大している。また、一般用綿棒に加え、工業用、医療用などの高付加価値分野にも製品を展開しており、工業用綿棒は「HUBY」ブランドとして知られ、半導体、電子機器、光学分野などの製造工程におけるクリーニング用途に用いられる。
三井松島HDは、26年5月に公表した「中期経営計画2030」で、製造業を中心とする高い技術力を有するニッチトップ企業への投資を通じた持続的成長を基本戦略に掲げている。今回の山洋子会社化について、同社はデータセンター投資の拡大や半導体需要の成長を背景に、工業用綿棒などの需要拡大が見込まれると説明。これまでのM&Aで蓄積してきた製造業におけるコスト管理や生産性改善のノウハウを山洋に展開するとともに、設備投資の拡充、供給体制の整備、海外展開を支援し、山洋が持つ技術力、品質力、ブランド力を基盤に、工業用・医療用など高付加価値分野の成長を加速させる考えだ。
山洋の26年2月期業績は、売上高36億4,100万円、営業利益3億9,300万円、経常利益6億1,900万円、当期純利益4億600万円だった。純資産は90億7,800万円、総資産は100億4,900万円。
また、三井松島HDは同日、2027年3月期通期連結業績予想の上方修正と配当予想の増額も発表した。売上高は前回予想の680億円から710億円、営業利益は97億円から100億円、経常利益は100億円から104億円、親会社株主に帰属する当期純利益は71億円から86億円へそれぞれ引き上げた。上方修正の理由として、連結子会社MM Investments(株)における上場株式投資による特別利益(株式譲渡益)の計上に加え、山洋の子会社化による収益基盤の拡大を挙げている。
【寺村朋輝】








