日本ライオンズ・定時社員総会で出された別府氏の理事追加決議に異議の声(2)

 今年1月から5月にかけて、ライオンズ国際協会「337-A地区」(福岡県と壱岐・対馬)における元ガバナー・二場安之氏をめぐる組織運営上の問題を「二場元ガバナーの権勢の栄枯盛衰物語」として45回にわたり連載した。詳しくは下記リンクの連載記事をご覧いただきたい。

二場元ガバナーの権勢の栄枯盛衰物語

二場氏が目指す国際理事就任と別府氏の動き

 連載では、2026年度のライオンズ国際協会「337-A地区」のガバナーは信任投票で、二場氏に近い福岡博多ライオンズクラブ所属の別府壽信氏が当選したことや、九州・沖縄のライオンズクラブを統括する「337複合地区」のガバナー協議会議長の人選をめぐる問題について、連載の終盤において報じた。その後も、二場氏の意向をくんだ別府氏の議長就任への根回し工作が行われるなど水面下の動きが続いていた。

 別府氏が、地区ガバナーだけでなく、複合地区のガバナー協議会議長を兼務することに固執するのは、これまで二場氏が日本選出の国際理事就任を目指して、ロビー活動やガバナー経験者の重鎮を動かすなどの工作活動を展開してきたことと関係があり、複合地区として国際理事への推薦を行える立場を必要としているからだとみるライオンズ関係者は少なくない。

 前回、あるライオンズクラブのガバナー経験者を通じて、8月3日に東京で開催された(一社)日本ライオンズの「2026-27年度第1回定時社員総会」において、招集通知に記載のない理事1名(別府氏)を追加選任する決議が行われた事実を確認したうえで、日本選出のライオンズ元国際理事で現在、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)理事を務める鶴嶋浩二氏がまとめた別府氏の理事追加に関する(一社)日本ライオンズ宛ての意見書を入手したことを取り上げた。

グローバルな環境保全活動を志す鶴嶋氏

 意見書の内容に入る前に、鶴嶋氏について紹介しておきたいと思う。

元ライオンズ国際協会・国際理事 鶴嶋浩二氏
元ライオンズ国際協会・国際理事 鶴嶋浩二 氏

 鶴嶋氏は、北海道・札幌で運送業などを経営し、「331-A地区」(道央地区ともいう)に属する札幌中島ライオンズクラブ所属で、2021-2022年度地区ガバナー、2023-2025年度に国際理事を務めた。現在、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)理事を務めている。

 ライオンズクラブの日本語版ウェブマガジンに鶴嶋氏が国際理事就任にあたって掲げた3つの方針が掲載されているが、鶴嶋氏のライオンズの活動に対する考え方が表れていると思われるので紹介したい。

国際理事就任にかける思い

<会員増強>
 会員各位にライオンズクラブに関する知識をより深めていただき、会員同士が刺激し合い高め合える仕組みを作り、国際的に通用するリーダーの育成をバックアップします。

<環境保全>
 私たちが生活に便利さを求め続けた結果、地球温暖化など、地球環境にさまざまな変化や問題が発生しています。環境保全は、国際協会のグローバル重点分野でもあります。例えば森林破壊とは、伐採や火災などによって森林面積が消失していく状況を指し、世界の森林破壊のスピードは、毎年1,300万ヘクタール(北海道1.5個分)とも言われています。地球環境は、私たちの行動一つによって大きく左右されます。環境を守ることは子どもたちの未来を見据えることであり、北海道から全国へ、日本から海外へとつながるような環境保全活動を行っていきたいと考えます。

<LCIF>
 私自身、LCIFの複合地区コーディネーター、22年度は東日本エリアリーダーとして、長く財団に携わっております。緊急時の災害支援や、単一クラブでは対応出来ない規模のさまざまな支援に、LCIFの交付金や支援金が使われています。2018年に発生した北海道胆振(いぶり)東部地震では、大変迅速に大災害援助交付金(MCAT)を交付していただき、それにより実現した被災地域での炊き出しや循環バスの寄贈、ハザードマップ看板の設置などの事業は、復興への大きな手助けとなりました。会員一人ひとりにLCIFへの理解度をより深めていただき、更なる協力体制を確立したいと思います。

 <会員増強><環境保全><LCIF>といずれも福岡の「337-A地区」でも活動の柱に掲げてきている。とくに地球規模の環境問題は深刻で、北海道の森林問題を踏まえて活動を実践したいとする氏の考えは地に足がついたものだ。

 一連の連載で問題提起したが、「337-A地区」(福岡県と壱岐・対馬)の2リジョン(※リジョンとは地域を指す)においてライオンズ内での地位をめぐる争いや、強引に組織再編を行おうとするなど奉仕団体とは思えない実態があった。

 こうした傾向が少なからず他地域にもあることを鶴嶋氏は憂慮しており、当社の連載記事も読んでいたとしたうえで「会員数を増やすだけでなくライオンズクラブの質の向上が重要」と語った。

(つづく)

【近藤将勝】

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