ネット環境を取り込み『多角的提案』の実施へ
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アド印刷(株) 取締役副社長 京谷 秀則
変化し続けるサービス
インターネットはその自由さ故に、誰もが手軽に利用するサービスだ。紙媒体が相対的に存在感をなくしていくなか、アド印刷(株)はネットがもたらすサービスを取り込み、新サービスを生み出した。
その最たる例が、DM(ダイレクトメール)の直接入稿であり、その後の届け先までを同社で一括管理する作成・郵送代行サービスだ。ネットを介すことで、依頼主は自分のイメージをかたちにして伝えることができ、その後も修正箇所を現物を通じて指摘することができる。多種多様なニーズに応えるべく、専門職となるデザイナーの数も増員した。そして完成した広告は宛先を伝え、そのまま同社に送ってもらう。依頼主はデスクの前から動くことなく『自分らしさ溢れる』広告を、プロの技とともに作成することができるのだ。
もちろんネットサービスだけではなく、従来からの封筒商品の制作にも努めている。小窓の位置を好きな場所に設定することで、外側と中身を連動させた絵づくりを可能とさせるといった遊び心に満ちたオリジナル商品「イークル」を世に送り出している。
新旧技術両面からの広告提案。依頼主が求める多方面からのコマーシャルをかたちにするため、同社は今も良き広告アドバイザーとして研鑽を重ねている。広告マンから広告リサーチャーへ
バブル期は「イケイケドンドン」で、どこも広告を『イメージ戦略』、あるいは自社を他社より『目立たせる』ために打っていた。しかしバブル崩壊後、広告に求められるのは現実的な『費用対効果』になった。京谷秀則副社長は、かつての広告営業と現代の広告営業の違いをそう指摘する。
単なる「広告出しませんか」の営業では、金額勝負になる。利益を確保するためにもお客さまには「この広告を打つことで、どれだけの『返り』があり、その根拠はこうです」といった具体的な説明が必要となる。確実に利益を持たせることができなければ、もう広告とは呼べない。それは本当に『無駄な支出』でしかなくなってしまう。また、そういった意味できちんと広告を打てたとしても、その後のアフターフォローも必要になってくる。
たとえばDMを出した後に、実際に利用があったのかどうか。あったのなら翌月も利用してもらうために再度DMを発送する。逆に利用がなかったのならDMの内容を変える、または広告方法そのものを変えるといった対応策を打つなどして、相手のリアクションを探らねばならない。
京谷副社長の話からは、広告が「出して終わり」というものから、「問題解決策を探るためのツール」としての役割を帯びてきているということを感じる。広告営業には、企業コンサルタントとしての技量も求められている。また京谷副社長は、福岡、大阪、東京に拠点を展開する同社の立ち位置から見えてくる、『市場規模』にも言及する。
「東京が7、大阪が1.5、福岡を含めそのほか地方で1.5ぐらいの割合でしょうか」。
広告の量は、『どれだけその都市が情報を発信しているか』にも比例してくる。福岡はまだまだ情報発信が足りていない。九州市場のナンバー1で満足するのではなく、もっと貪欲に情報発信していく必要がある。京谷副社長は、国内市場のさらなる掘り起こしに注力していくと述べた。そのなかで、やはり福岡市場へ期待しているからこそ、情報発信力のUPを課題として提示してくれた。
今後、福岡を盛り上げていくためにも、ますますソリューションツールとしての広告の役割は大きくなっていく。そして同社のような存在が地元にいてくれるというのは、私たちにとっては心強い限りだ。※記事内容は2015年8月31日時点のもの
<COMPANY INFORMATION>
アド印刷(株)
代 表:田平 保男
所在地:福岡市博多区博多駅南5-20-30(本社営業部)
設 立:1978年7月
資本金:4,000万円
TEL:092-472-4736
URL:http://www.ad-printing.co.jp<プロフィール>
京谷 秀則(きょうたに ひでのり)
福岡県出身。高校卒業後、(株)ベスト電器にて営業販売を経験。同社が業界シェアナンバー1へ向かう黎明期に携わる。その後、アド印刷(株)に営業職として入社。現在に至る。法人名
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