キューデンHD、10月1日に東証プライム・福証へ上場 九州電力は完全子会社に
九州電力(株)(福岡市中央区、西山勝代表)は9月1日、純粋持株会社として10月1日に設立する「キューデンホールディングス(株)」について、東京証券取引所プライム市場と福岡証券取引所への新規上場が承認されたと発表した。上場予定日は10月1日。
キューデンホールディングスの設立は、九州電力による単独株式移転で行われる。これにともない現在、東証プライム市場と福証に上場している九州電力株式は9月28日が最終売買日となり、同29日付で上場廃止となる予定。10月1日の持株会社設立と同時にキューデンホールディングス株式が新たに上場する。
株式移転では、九州電力株式1株に対してキューデンホールディングス株式1株が割り当てられる。九州電力そのものが消滅するわけではなく、上場会社が九州電力からキューデンホールディングスへ切り替わり、九州電力は同社の完全子会社となる仕組みだ。
九州電力は2024年7月から純粋持株会社体制への移行について検討を進めてきた。背景には、電力事業に加え、再生可能エネルギー、海外事業、情報通信、不動産などグループの事業領域が広がるなか、グループ全体を俯瞰した経営と各事業会社による機動的な事業運営を両立させる狙いがある。同社は持株会社化の目的を「全体最適視点でのグループ経営」と「自律的かつ迅速な事業運営」の実現としている。
キューデンホールディングスの本店所在地は現在の九州電力と同じ福岡市中央区渡辺通。代表取締役社長執行役員には九州電力の西山勝社長が就任する予定で、資本金は約2,373億円。グループ会社の経営管理などを担う。
持株会社の下に主要事業会社を並列化
九電グループの組織再編は10月1日ですべて完了するわけではない。九州電力の発表によると、まず10月1日にキューデンホールディングスを設立し、九州電力をその完全子会社とする。その後、27年4月1日に事業移管と主要グループ会社の再編を行い、本格的な持株会社体制へ移行する。
現在、九州電力は電力事業を営む事業会社であると同時に、九州電力送配電(株)や九電みらいエナジー(株)、(株)QTnetなど主要グループ会社の親会社でもある。たとえば九州電力送配電は現在、九州電力が株式を100%保有する子会社で、九州7県を供給区域として送配電網の運用などを担っている。
これを27年4月から大きく組み替える。九州電力の下に主要各社がぶら下がる現在の構造から、キューデンホールディングスの直下に九州電力、九州電力送配電、九電みらいエナジー、キューデン・インターナショナル、QTnet、新設する九電都市開発を並列に配置する構造へ移行する計画だ。
同時に、九州電力が手がけている水力発電事業を九電みらいエナジーへ、都市開発事業を新設する九電都市開発へ移管する。九州電力が保有する九州電力送配電など主要事業会社の株式もキューデンホールディングスへ移される。
つまり、持株会社化後はキューデンホールディングスがグループ全体の経営戦略や事業ポートフォリオを統括し、その下で各事業会社がそれぞれの分野を担う体制となる。これまでグループの中核事業会社であると同時に親会社でもあった九州電力は、27年4月以降、持株会社傘下に並ぶ主要事業会社の1社として位置付けられることになる。九電グループにとって今回の新規上場は、単なる上場会社の名称変更ではなく、グループ経営の構造そのものを組み替える一連の再編の第一段階となる。
【寺村朋輝】









