2024年11月23日( 土 )

遮熱・断熱などの環境対応の特殊塗料が好調

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ムライケミカルパック(株) 代表取締役社長 村井 正隆

東証一部上場大企業が技術を評価

ムライケミカルパック(株) 村井 正隆 代表取締役社長<

ムライケミカルパック(株) 村井 正隆 代表取締役社長

 「ケミカルカチオンパック工法」「アスベスト除去」などで相応の知名度を有するムライケミカルパック(株)。環境対応塗料の開発から製造・施工まで一貫して取り組む特殊塗料メーカーの同社は、テレビ東京の深夜の人気報道番組「ワールドビジネスサテライト」のほか、地場テレビ局などさまざまなメディアで紹介される環境適応型企業である。

 なぜ、同社の技術が取り上げられるのか―。その理由は、商品力および技術力もさることながら、取引先の多くが東証一部上場の優良企業ばかりであることだ。同社のケミカルカチオンパック工法は、老朽化したスレートの強度を20%から30%復元することが可能。3層構造からなり、反射・断熱効果により屋根の表面はスレートで21℃、金属は30℃以上低減することにより、室内の温度が4度以上下がるというもの。しかも、塗ることで表面が汚れにくくなり、金属屋根の場合はサビの進行を防ぎ、遮熱効果とともに折板屋根の雨音も低減する。また、スレートに含まれるアスベスト粉塵を封じ込め、環境汚染を防止する機能を有する。現在、大手サッシメーカーのYKKAP(株)は九州製造所において、20年近く同社の塗料を採用する。そのほか、JR九州では「ななつ星in九州」の拠点である大分工場の屋根にも採用されているほか、東京の京王電鉄では車両の屋根に採用。そのほか、(株)三井ハイテック、JAふくれんなどの地場企業、各種学校、県および住宅供給公社を通じ公共団地での採用も増えている。
 業種は問わない。工場であれば効果は出る

 同社が手がける企業は、サッシメーカーから鉄道、工作機械、食品メーカー、学校など幅広い。「メーカーであれば工場で物を製造する。学校であれば校舎がある。我々の技術は業種職種を問わず、あらゆるところでお役に立てるのが強みです」と、村井正隆社長は語る。さらに、「イニシャルコストを考えるだけはなく、ランニングコストまで考えると、我々の技術を採用すれば多くのメリットがあります。たとえばケミカル工法を用いることで、工場内の温度が4~5度下がれば労働環境の改善につながります」と続ける。

 今まで、この手の環境塗料は数多く存在していたそうだ。技術的にレベルの低い塗料が溢れるなかで「今までの物とはまったく違う」という声が聞かれるようになってきた。同社の本物の環境塗料が注目を浴びることで、偽物が駆逐され、業界改善にも一役買っているのである。大手企業の場合、採用に至るまで3~4年はかかるため、飛躍的に売上が伸びることはない。だが、同社の技術を採用した企業が、また違う企業に薦めるといった口コミでネットワークが広がり、同社の存在感は日に日に高まっている。気温の高い沖縄県の企業でも採用されているが、今後は東南アジア進出も検討している。

社内環境も大きく改善。社員は大切なパートナー

 同社は苦しい時期も経験してきたが、村井社長は世の中が認めるもの、必要なものを送り出し、世の中の役に立ち、お客さまの役に立つのがビジネスの大前提と、ブレない考えを守り続けてきた。結果、連続して会社の好決算をもたらしている。2年連続で従業員の給与のベースアップを行った。非正規社員が38%を占めるなかで、同社は正社員採用にこだわる。「社員は大切なパートナー。社員が明日に希望を持てるようにする」のが村井社長の思いでもある。

 電気代が高騰しているが、同社の技術を採用すれば確実に電気代の削減につながり、CO2の削減にもつながる。これが労働環境の改善にもつながるため、社会に貢献する環境適応型の企業の代表格といっても過言ではない。

※記事内容は2015年8月31日時点のもの

<COMPANY INFORMATION>
ムライケミカルパック(株)
代 表:村井 正隆
所在地:福岡県久留米市藤山町696-5
設 立:1967年4月
資本金:2億9,300万円
TEL:0942-21-7667
URL:http://www.murai.co.jp​

<プロフィール>
murai_pr村井 正隆(むらい まさたか)
福岡県三井郡北野町(現・久留米市北野町)出身。県立久留米高等学校卒、米国ニューポート大学大学院経営博士課程修了。1967年4月、ムライケミカルパック(株)を設立。99年、福岡市より市政功労者表彰。2007年、大韓民国より修交勲章崇禮章を叙勲。

 

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