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都市計画の観点から福岡の将来像を考える座談会が14日、福岡市博多区住吉1丁目のグランドハイアット福岡で行われた。福岡商工会議所「福岡の未来構想委員会」主催。講師に東京藝術大社会連携センター特任教授・副センター長の伊東順二氏と、東京大大学院新領域創成科学研究科教授の出口敦氏を招いた。
まず出口氏は自身が参画する千葉県柏市の「柏の葉スマートシティ」建設計画を紹介。人口減少社会に向け成熟した都市を作り上げていく一例として、「民の力を前面に押し出して街づくりを進めている」と評価した。福岡市の都市の成り立ちについては、戦前に敷設された路面電車の路線による環状構造から発展してきたとする。その歴史を踏まえながら、福岡の文化的要素を根底に敷く「Fukuoka Style」と名付けた都市の将来像を提案した。
伊東氏はデザインの観点から都市計画に対する考え方を説明。自らが関わった長崎県美術館の建設、富山市の都市整備などの事例を紹介しながら、「歴史を感じさせるストーリーを紡ぎだすことが大切」と強調した。福岡市の問題は港湾部と都市部が切り離されていることと指摘し、「かつて中国からの使者を鴻臚館や太宰府に招き、日本の洗練された姿を見せつけていた。それが日本の骨格を作り上げた」というストーリーがあったと話す。さらに、そのストーリーが残っているうちに福岡のあるべき姿を取り戻すべきだと呼びかけた。
座談会は計5回を予定。次回は7月11日。
<「Fukuoka Style」を提案する出口氏 | <ストーリーの重要性を語る伊東氏 |
【平古場 豪】
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