熊本再開発事業 スーパーゼネコン受注合戦~大成の一人勝ちはあるか
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熊本市の中心部、桜町地区で大規模な再開発事業が進んでいる。再開発ビルだけでも、総事業費は約700億円とまさにビッグプロジェクト。だが、順調に進んでいたかに見えた事業に、異変が生じている。
昨年末に、開発会社のホームページで発表された協議状況では、「<西工区について> 審査の結果を公表し、協定書の締結に向け第1順位の者と協議を行っていたところですが、今後、西工区については、第2順位の者との協議も実施することとしましたので、その旨をご通知します。」とある。審査結果は以下だ。
■総合評価点の算出と施工予定者の選定
<西工区施工予定者の審査結果>(評価点)
第1順位:鹿島建設(株)九州支店 0.4128 点
第2順位:大成建設(株)九州支店 0.3990 点
第3順位:(株)大林組九州支店 0.3818 点<東工区施工予定者の審査結果>
第1順位:大成建設(株)九州支店 0.4525 点
(提案者1社のため次点者なし)これはゼネコン選定において、西工区で鹿島建設が最高評価点を得たが、次順位の大成建設が逆転で施工予定者となる可能性が出てきたということ。東工区では、大成建設が提案者1社のため、次順位なしで施工予定者となる見込みである。つまり、両区とも大成建設で決まる可能性がある。
1工区、数百億円規模の工事となる。この委員会の判断に鹿島建設は黙っていられないだろう。妥当な理由があれば納得できるが、さてそれは何なのだろうか。一方で、逆転で大成建設が大物を釣り上げても、これほどの大型物件を施工できるのか、不安材料は残る。事業を行う熊本桜町再開発(株)によると、「鹿島さんと協議を行っていましたが、金額や納期において、折り合わない部分もあり、次順位の大成さんとも話を続けています」とのこと。
正式名称「熊本都市計画桜町地区第一種市街地再開発事業」の施設建築物新築工事においては、2015年8月にゼネコンの選定委員会が発足。技術提案と価格提案を合わせて評価する公募型プロポーザルを実施した。審査を重ねた結果が、同年10月末に発表されていた。
【東城 洋平】
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