株価から見える九州地銀の金融再編
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九州の上場地銀16行
九州に本店を構える地銀は18行。そのうち上場している銀行及びフィナンシャルグループ(以下FG)に属している銀行は16行で、非上場銀行は2行。その内訳は下記の通りとなっている。
(1)上場銀行とFG
・西日本シティ・大分・宮崎・佐賀・十八・筑邦・福岡中央・宮崎太陽・南日本・豊和銀行の10行
・ふくおかFG(福岡・熊本・親和銀行の3行)
・九州FG(肥後銀行・鹿児島銀行の2行)
・北九州銀行(山口FG傘下)
(2)非上場銀行
・長崎(西日本シティ銀行100%子会社)・佐賀共栄銀行の2行27日の東京証券市場における日経平均株価終値は、26日のダウ平均株価が大幅に上昇したことを受け、一転して前日比+455円02銭の1万7,163円92銭となり、1万7千円台を回復した。ただ中国経済の減速や原油価格の大幅な下落など外部要因による最近の世界同時株安の流れを受けて、年末の終値からはまだ1,800円余り安く、値を戻すまでにはまだ時間はかかりそうだ。
九州の上場銀行及びグループの株価について
九州地銀の27日の株価も、日経平均の動きに連動して、多くの銘柄が上昇に転じている。
表1を見ていただきたい。
◆東証一部上場(ふくおかFG・西日本シティ銀行・九州FG・宮崎・大分・十八・佐賀銀行)
・出来高トップはふくおかFGの4,191千株。次いで西日本シティ銀行の2,862千株に九州FGの409千株が続く。
◆27日の株価は九州FGが743円、ふくおかFGは530円、西日本シティ銀行は288円となっており、ほぼ財務体質を表した株価といえよう。
◆福証上場(筑邦・福岡中央・宮崎太陽・南日本・豊和銀行)
・株価で一番高いのは福岡中央銀行だが400円は売り気配値。次が筑邦銀行の242円
・出来高を見ると南日本銀行3,000株。筑邦・豊和銀行が各1,000株。福岡中央・宮崎太陽銀行はゼロと低調。東証組とは大きな格差があるのが分かる。経営統合の動きについて
出来高や株価の動きなどから、九州地銀はふくおかFG、西日本FG(仮称)、九州FGを軸に動いているのが読み取れる。(西日本シティ銀行は今年10月をメドにFGへ移行する予定)
2016年3月期末まで残りあと2カ月余りとなった。ここ数日寒い日々が続いていたが、暖冬の影響で桜の開花は例年より早いと言われる。
いよいよ来月上旬から16年3月期の第三四半期決算の発表が予定されており、水面下で経営統合に向けた話し合いが進んでいるのかもしれない。投資家も九州地銀の金融統合を「春遠からじ」と期待しているようだ。【北山 譲】
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