【続】九菱地所・松下宗正氏のトラブル事件簿~新たに水巻町で発覚
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トラブルメーカーの過去を探ると、やはり同様の問題を引き起こしていることが多い。会社の資金を持ちだし、失踪している、九菱地所・松下宗正氏について、読者から情報が寄せられた。今度は、福岡県の水巻町での案件だった。
被害は水巻町の戸建住宅2棟で起きた。2016年の春から夏にかけて、土地を購入し、新築しようとしたが、ほとんど完成した2棟は現在も未入居のまま。施主の破産により、競売となっている模様だ。関係者によると、松下氏が「間もなく引き渡しできるので、融資を実行してほしい」と銀行に打診。銀行は土地・建物の代金を施主に融資した。施主は九菱地所に施工代金を支払ったが、その後連絡が取れなくなった。施主は新築住居に住むことはなく、破産を選択。融資した銀行は両物件で5,000万円を超える被害が発生しているという。
実際、住居を見た不動産業者は「上下水道管は繋ぎこみされていない。設備があまりにも簡素で、そもそも人が住むようにつくられた家ではない印象すらある。最初から住ませる気があったのか?」と疑問を抱く。さらに同不動産業者は「支払われた5千数百万円のうち、2棟の実際の土地を含めた建築費用はどう見ても2,000万円程度で、九菱地所は3,000万円ほど金を握っているはず」と答えた。
確認申請、中間検査までは通っているが、引き渡しが完了していないため、完了検査は終わっていない。その間、申請や検査を手がけた設計士の内山秀紀氏は16年12月に国交省より一級建築士の免許を取り消されていることも判明。虚偽の確認済証および検査証の作成などが処分の理由。同物件で虚偽があったのかは不明だが、松下氏と内山氏が関与した物件についての情報がほかにも寄せられている。
【東城 洋平】
▼関連リンク
・九菱地所・松下宗正氏の裁判事件簿(1)~損害賠償で訴えられる
・実質経営者失踪の九菱地所、支払残る取引先から訴えられる
・失踪中の建設会社「自称」会長 明らかになった過去(1)
・福岡市の建設業者 実質経営者失踪、業務上横領の疑いも関連キーワード
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