会社経営者が集まる席に居合わせた。多くが太陽光発電に関わる、販売業者や施工業者であった。話は業界の今後に始まり、頻発する太陽光発電パネルや銅線の盗難に及んだ。
ある太陽光コンサル会社は言う。「最近盗難を恐れて、人目のつかない山林を嫌うお客さんが増えた。しかし、用地は辺鄙なところがほとんど。困ったものだ」
これに対し、セキュリティ関連会社はこう語る。「ところが、そのおかげか、実は最近太陽光に防犯カメラの提案をするケースが増えている。暗視カメラで、暗がりでもきれいな映像が得られる。お客さんの反応も上々」
さらに施工業者は言う。「この前、うちが設置に往生した現場で窃盗犯に架材ごと引き抜かれた。設置するより、盗むほうがはるかに技術がいる。見事なもんだ。窃盗犯が見つかったら、真っ先にスカウトしたい。こんな技術がある業者はぜひ下請けにほしい」
技術はまっとうな道で発揮してもらいたいものだが、そもそも窃盗犯がまっとうな仕事をするとは思えない。笑い話だが、人手不足の今、これが現実のようである。
【東城 洋平】
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