2024年11月26日( 火 )

【熊本地震最前線レポート】熊本で最大震度7の地震、余震は100回以上

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被害を受けた熊本城の石垣 被害を受けた熊本城の石垣

 4月14日午後9時26分、熊本県熊本地方を中心に最大震度7の地震が発生した。マグニチュードは6.5、震度は熊本県益城町で震度7、玉名市、西原村、宇城市、熊本市で震度6弱を観測。震源は熊本地方の地下11キロ。福岡など九州一円でも震度5強から1が観測され、余震が続いている。国内で震度7の地震が発生したのは、東日本大震災以来5年ぶり。

 気象庁は今回の地震は南北方向の横ずれ断層型とし、「平成28(2016)年熊本地震」と命名。15日午前0時3分に宇城市でマグニチュード6.4、最大震度6強の揺れが観測されるなど余震が頻発しているのが特徴で、午前10時までに震度1以上の余震が123回発生している。

 熊本県内の死者は午前6時15分現在で9人。警察庁の発表によると、益城町7人、熊本市2人の20代から90代で、主な死因は地震で倒壊した住宅の下敷きになったことによる窒息死という。午前6時現在で病院に搬送されたのは864人で、うち重傷者は53人、中等87人、軽傷625人。避難者は午前5時現在で熊本市2万5,304人、益城町2,390人で、全体は4万4,449人。建物の倒壊、水道の漏水、路面の崩落などの被害が現在確認されている。

 九州電力によると、川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)は通常運転、停止中の玄海原発(佐賀県玄海町)でも異常は確認されていない。午前6時現在、熊本県内では14万5,000戸が停電。交通機関ではJR九州の九州新幹線、鹿児島本線、豊肥本線、肥薩線、三角線、くま川鉄道、南阿蘇鉄道が運転見合わせ。空の便は4便が欠航。熊本発着の高速バスが全便運転見合わせとなっている。

 高速道路は、九州自動車道が熊本県の南関ICと宮崎県のえびのICの間、南九州自動車道が熊本県の八代JCTと津奈木JCTの間、、九州中央道が熊本県の嘉島JCTと小池高山ICの間、松島有料道路が熊本県の会津ICと知十ICの間でそれぞれ通行止めとなっており、通行止めの区間は合わせて181キロ。また、一般道路は、がけ崩れや橋に亀裂が入るなど、国道と県道、市道の計36カ所で通行止め。がけ崩れは、熊本県の八代市、宇城市、大津町、御船町、大分県の日田市の計5カ所で発生している。

 今後1週間は激しい揺れを含む余震が続くとみられており、気象庁は揺れの強かった地域では家屋の倒壊や土砂災害の危険性が高まっているとして、今後の余震や雨に注意を呼び掛けている。

 

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